MOTIVATION
星の一生
夜空に煌めく星にも生と死があり、数千万年から百億年という長い生涯をかけて循環しています。宇宙空間中の水素ガスが集まって星が作られると、星内部では炭素や酸素などの元素が合成されます。一生の最期には形成された元素を放出し、それが新しい星の「種」となるのです。私たちの体を構成する元素の大半も、この星の一生の過程で生み出されました。星の一生を解き明かすことは、私たち人類や生命のルーツを紐解くことにも繋がるのです。
宇宙科学研究室
私たちの研究室では、星の一生の未解明部分と言われている「星の誕生と終焉」に着目し、大質量星団の形成メカニズムや、晩期型星からのメーザー放射機構、超新星残骸における宇宙線加速のしくみなどを、電波望遠鏡やX線天文衛星などを駆使して、観測的に研究しています。大学構内に設置された 11-m 電波望遠鏡を用いた天文観測はもちろんのこと、新受信装置の開発や制御プログラムの作成、望遠鏡の性能評価なども進めています。
RESEARCH
MEMBER
PUBLICATIONS
Publish or Perish
米国の大学研究室では、"Publish or Perish" という言葉がよく聞かれます。研究成果を論文としてまとめて世界に発表 (出版) することは、研究者の責務であり、発表しない学者は淘汰される、という意味合いです。一方で、この言葉に縛られた結果、論文 (数) のみが過大評価されているのもまた事実です。大事なのは、出版への偏重ではなく、常に「論文としての質の向上」を目指すことではないでしょうか。研究成果のインパクトや正確さは絶対条件の上で、常に読者を意識し、論旨や論理展開を明快にすることが、質の高い論文に仕上げるための第一歩だと、私は考えます。
ACCESS
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STUDY WITH US
大学院への進学を希望される方へ
宇宙科学研究室では、修士課程および博士課程に進学される大学院生を受け入れています。学内のみならず、学外からの進学希望者も歓迎します。いちど研究室を見ていただくと良いと思いますので、進学希望者は、代表の佐野までメールにてお問い合わせください (対面またはオンラインにてお話しできます)。令和8年度入学者向けの入試情報は、以下のリンクを参照ください。
配属を希望される学部3年生へ
岐阜大学工学部 電気電子・情報工学科 応用物理コースに在籍されている方は、3年生後期に研究室への仮配属があります。古典力学や電磁気学はもちろんのこと、量子力学や熱・統計力学についても、学部の講義や演習などを通してしっかり身につけておきましょう。また、当該研究室への配属希望者は、学部3年生の選択科目である「宇宙物理学概論」と「宇宙電波工学」を受講することを推奨します。研究室見学も随時受け付けていますので、希望者は佐野まで連絡をお願いします。
編入を希望される方へ
岐阜大学工学部 電気電子・情報工学科 応用物理コースでは、学部3年次からの編入 (推薦・一般) を受け付けています。ここ最近は、年間数名の高専生が合格しています。入学の半年後に研究室仮配属のため、あらかじめ当該研究室を見学されたい方は、佐野までお問い合わせください。入試情報については以下のリンクを参照ください。
高校生のみなさんへ
岐阜大学工学部 電気電子・情報工学科 応用物理コース 宇宙科学研究室で、一緒に「まだ誰も見たことのない宇宙の姿」を解き明かしてみませんか? まずは オープンキャンパス (今年度は8月7日(木)に開催) に参加されて、研究室の様子や 11-m 電波望遠鏡を見ていただくと良いかもしれません。岐阜県の高校や高専に通われている方は「宇宙工学講座」も受講できます (佐野も講座を担当します)。研究室見学も随時対応できますのでメールにてお問い合わせください。
高校では、数学や物理に加えて、国語と英語にも力を入れておくと良いでしょう。研究を進めるうえでコミュニケーション力は大事ですので、グループワークなども積極的に取り組んでみてください。また、自分の頭で納得するまで考える癖をつけておくと良いです。色々なことに好奇心を持って、視野を狭めず広く学ぶ心を持ちましょう。皆さんと一緒に研究できる日を楽しみにしています。