植物生産管理学研究室

研究室紹介
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植物生産管理学研究室の紹介

 

 2004年4月に岐阜大学旧農学部の応用生物科学部への改組に伴い、附属農場と附属演習林が統合し附属岐阜フィールド科学教育研究センターが生まれました。植物生産管理学研究室は、このフィールドセンターを構成する教育研究部門として設置されています。

 植物生産管理学研究室は、フィールド科学の構築を達成するために植物科学の視点からアプローチする研究分野です。フィールド科学とは、幾つかの領域・概念を包含しています。Fieldという用語自体は、「場」や「土地」、「野外」を示します。このことからフィールド科学は室内実験科学を基礎とするのではなく、野外研究や現場調査を基本とした研究様式を持つ科学です。自然を相手にした研究では、フィールドこそダイナミックで面白い研究領域だと思います。生物や自然環境は、本来屋外にあってその本当の能力を発揮し、また姿を見せるはずだからです。

植物生産管理学研究室は、フィールドセンターの2つの農場を主なフィールドとしています。水田や果樹園、畑地がある柳戸農場と、放牧地や草地、そして和牛がいる美濃加茂農場です。この二つの農場を舞台に、持続的で環境調和型の農業生産を目指します。具体的には、環境負荷の少ない自然農法を科学的に解明し、その知見の農業現場へのフィードバックを目指します。

自然農法は、岐阜大学応用生物科学部の前身である岐阜高等農林学校時代の卒業生である福岡正信氏によって提唱された農法で、世界的に広く知られています。この農法に出会ったのは、私が大学1年生のときでした。しかし、この農法が当時大学の授業で教えられた学理とはかけ離れたもので、私にはとても神がかった手法に思えました。あれから20年以上なりますが、この間に自然農法が案外現実的な技術になり得るのではないか、少なくとも科学的に解明し環境負荷の少ない農業技術に結びつけるヒントがあるのではないかと思うようになりました。

 植物生産管理学研究室では、植物の生理生態、土壌科学、耕地生態系での動植物の動態を調べることによって、附属岐阜フィールド科学教育研究センターの中核として自然のしくみを解き明かし、農業生産に結びつく研究を行います。