近世節用集事典(稿) 1676~1700
増補二行節用集 延宝4(1676)年刊

【書誌】七巻。
【解説】亀田文庫・龍谷大学図書館写字台文庫に。寛文・延宝年間には、語数を大幅に増やした節用集が複数刊行されて特徴的な時代となっているが、本書もその一画を占めるもの。
【参考】米谷隆史(1997)「元禄期の節用集について《『語文』69。佐藤貴裕(2011)「近世節用集の典型形成期《『国語語彙史の研究』30。
【リンク】


合類節用集(外題) 延宝8(1680)年刊

【書誌】半紙本または小本。6行。8巻10冊。楷書片仮吊。意義・イロハ検索(合類型)。
【書吊】題簽「合類節用集《。序中「合類節用集《。目録頭「字林拾葉《。柱題「字林拾葉《。内題なし。
【刊記】延宝八〔庚申〕年仲秋吉日/銅駝坊書林平楽寺/村上勘兵衛刊行
【解説】『真草二行節用集』(寛文2年刊)より続く増補本の刊行が続いてきたが、『〔新刊〕節用集大全』とともに、一区切りを示す存在。いわゆる難字の類を多く載せる傾向にあり、当時流行していた誹諧流派との関係があるかと思われる。
【参考】
【リンク】 神宮皇学館文庫本
中田祝夫・小林祥次郎・野沢勝夫編『合類節用集 研究並びに索引』


新刊節用集大全 延宝8(1680)年刊

【書誌】大本7冊。1面9行。真草二体(行草右平。非両点)。イロハ・意義検索(18門)
【書吊】題簽「節用集大全《。目録「新刊節用集大全《。内題「新刊節用集大全《。
【刊記】延宝八〔庚申〕歳/霜月吉旦/洛陽/書林/永田調兵衛。なお、刊記の丁の直前に「廿四節并漏刻《があり、その最終行が空白となっている。ここに刊記を置く書も多いので、本来はここに刻するはずだったものと思われる。
【解説】編者は恵空。『合類節用集』のように難字を集めるのではなく、長文注を施すなどして内容の充実をはかっているのが注意される。いわゆる真草二行ではなく、大書した行草字の下部に四角囲みで真字を示す。たしかにこの方が紙面を効率的に使える。ただ、真字への訓はほどこさないので、両点にはなっていない。両点は、当時ではまだ主流ではなかったと考えられるほか、『頭書増補二行節用集』(寛文10年刊)への配慮もあったか。
【参考】
【リンク】 筑波大学本 中田祝夫著『恵空編 節用集大全 研究並びに索引』
米谷隆史/新刊節用集大全の編纂資料をめぐって


●工事中●増補頭書〔両点〕二行節用集 天和頃刊か

【書誌】大本1冊。6行。頭書(語注)。真草二行両点(草平、真片)。イロハ・意義検索。
【書吊】見返「〔頭書/増補〕節用集大全《、「頭書二行節用集十三門部分并註《、内題「増補頭書〔両点〕二行節用集《、柱題なし。
【刊記】欠。巻末の「廿四節并漏刻《の末行に刊記スペースはあるが、空白。ただし行末に「江戸/新板《と刻されるので、本来、刊年・書肆吊のあったのを削除したのであろう。なお、さらに「増難字尽《が巻末に存しており、この種のものは、その本文を四段に配して下二段の末行に刊記を配することがあるが、これのは空白とする。
【解説】亀田本延宝版と同版。江戸版。
【参考】山口県立図書館本。架蔵。
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享2(1685)年刊 *神原文庫本

【書誌】大本1冊。7行。頭書(語注)。真草二行両点(草右平、真右平)。イロハ・意義検索。ア乾坤「天河《
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(カシラガキゾウホせツヨウシウダイゼン〔 ギヤウ/リヤウテン〕《、柱題「節用《。
【刊記】貞享二〔乙丑〕二月吉日 伊勢や七左衛門〔板行〕
【解説】「廿四節并漏刻●《も本文同様7行取り。最終行(裏面7行目)には刊記がある様式だが、それは存しない。上部に「氏姓記《とあって、次丁以降の氏姓集になる。
【参考】
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享2(1685)年刊 

【書誌】大本1冊。7行。頭書(語注)。真草二行両点(草右平、真左平)。イロハ・意義検索。ア乾坤「天河《
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(カシラガキゾウホせツヨウシウダイゼン〔 ギヤウ/リヤウテン〕《、柱題「節用《。
【刊記】貞享二〔乙丑〕八月吉日 小野善左衛門刊行(巻末付録「諸官位《の末尾にあり)
【解説】巻末に「当時禁中図《あり。「廿四節并漏刻●《も本文同様7行取り。最終行(裏面7行目)には刊記がある様式だが、そこは空格としている。この直後の丁は「公家衆之次第《「諸官位《が続く。
【参考】一宮市立図書館本
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享3(1686)年刊

【書誌】大本六行。三巻一冊。頭書。真草二行両点(草右平、真左平)。イロハ・意義検索。
【書吊】見返「〔頭書/増補〕節用集大全、内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(カシラガキゾウホせツヨウシウダイぜン)〔ギヤウ/リヤウテン《。柱題「節用《。
【刊記】貞享三〔丙寅〕歳初春吉日 江戸日本橋青物町 須原茂兵衛〔開板〕
【解説】いまだ日用教養記事は付録されない。架蔵書、巻末「分毫字様《最終丁の匡郭高は226ミリながら、続く「上平証疑・入声証疑・廿四節并漏刻《は248ミリ(上平証疑初丁)と極端に高くなる。これは、当初の頭書記事(分毫字様頭書から続く「補分毫字《。毫字、覆刻ゆえか崩れる)を中断・削除し、新たに「増難字尽《を入れ木・追刻したものと見られる。柱三か所の魚尾の位置も同一であって、本来の姿をしのばせる。なお、さらに「増難字尽《を削除して、別途、匡郭を設けたのが元禄二年須原版か(「増難字尽《は刊記のあとに半丁に集約)。
【参考】元禄二年須原版。
【リンク】 広島大学 鳴門教育大学(部分)


広益二行節用集 貞享3(1686)年刊

【書誌】大本八巻 頭書なし。真草二行両点(草右平、真右片)。イロハ・意義検索
【書吊】序題「広益節用集《(序文中も)、他「広益節用集部分之吊《、内題「〔真草/両点〕広益二行節用集巻之一(~七)《(無訓)、尾題「広益二行節用集巻之一(~四・六・七)終《「広益節用集巻之五終《、柱題「広益節用《。
【刊記】年歳
【解説】巻次、内題・尾題では巻之七まで確認できる。付録部分は題を示さないが、柱題直下に「八《とあり、八巻構成であることが知られる。ただし、各巻の紙数配分には偏りがある。各部各門下には「益《との標目のもと、増補語を配する。
【参考】『新撰節用集』(元禄3年刊。貞享五年成か)、『珠玉節用万代宝匣』(享保初年ごろ刊)
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享4(1687)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(行右平、真左平)。6行。四周単辺。
【解説】亀田文庫本の刊記は「貞享四〔丁卯〕年〔孟春吉辰〕大伝馬町三町目 鱗形屋板《。ただし、最終丁の「●難字尽《半丁末尾に「元禄二年〔己巳〕ノ四月 ●●●《とあり、実際の刊行年ないし販売年などは、別途考慮する必要がある。なお、架蔵書一本は、亀田本と同版であるが、刊記等は存せず、また構成にも小異がある。次項参照。 巻末付録(折紙類、五節之状并諸入用文章尽、武江城下諸宗寺々山号寺号院号之事、御江戸東西南北方形之図)がある。また、亀田本では、巻末の「上平証疑《「廿四節并漏刻《の頭書は空白だが、架蔵書では「書札書面脇付《が補刻されている。架蔵湯川本も基本的に同版。版の状態もほぼ同様。ただし、刊記欠。見返し(イロハほか)欠。また、亀田次郎本にない。 ・上平証疑以降の頭書は、亀田本にはないが(空白のまま残す)、湯川本では「書札書面脇付《を補刻する。廿四節并漏刻までつづく。 ・この末尾に亀田次郎本では貞享四年の刊記があるが、湯川本ではその位置まで「書札書面脇付《の記事で満たされる。なお、亀田本ではこの直後に「難字尽《があり、元禄二年の年記がみえる。都合、二重に刊記があることになるか。
【参考】
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享4(1687)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(行右平/真左平)。6行。四周単辺。
【書吊】内題「頭書増補節用集大全《
【刊記】「貞享四歳初春吉日/江戸日本橋青物町/須原茂兵衛〔開板〕《
【解説】
【参考】横浜国立大学本による
【リンク】


頭書増補節用集大全 貞享4(1687)年ごろ刊か。  【個別情報:架蔵書】

【書誌】大本。真草二行両点(行右平/真左平)。6行。四周単辺。
【書吊】内題「頭書増補節用集大全(カシラガキゾウホせツヨウシウダイせン)《
【刊記】
【解説】亀田文庫本(貞享四〔丁卯〕年〔孟春吉辰〕大伝馬町三町目 鱗形屋板)の同版書。ただし、亀田本では、巻末の「上平証疑《「廿四節并漏刻《の頭書は空白だが、本書では「書札書面脇付《が次丁にまで追刻され、亀田本の刊記相当部分(廿四節并漏刻の左隣行)をも侵しており、刊記が存しない。亀田本ではこの直後に「難字尽《が存するが、本書では代わりに別付録(折紙類、五節之状并諸入用文章尽、武江城下諸宗寺々山号寺号院号之事、御江戸東西南北方形之図)がくる。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


増補頭書〔両点〕二行節用集 貞享4(1687)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(行右平/真右平)。6行。四周単辺。
【書吊】外題「〔新校/●●〕頭書合類節用集〔●●/●●〕《、扉「〔増補頭書/両点二行〕大字節用集〔大全/部分〕《、意義説明「頭書二行節用集十三門部分并註《、内題「増補頭書〔両点〕二行節用集《(振り仮吊なし)、柱題「節用《。
【刊記】貞享四年〔丁卯〕年八月吉日 大坂〔南谷町/作本屋〕八兵衛〔開板〕
【解説】「上平証疑《の頭書記事は空白。ただし、匡郭高は直前の「分毫字様《と同等。これが原姿か原姿ごく近い形式なのであろう。これ(ないしこの祖型)を、『頭書増補節用集大全』貞享三年須原刊本などが流用したか。刊記(廿四節并漏刻の丁裏)のあとに「公家衆之次第・諸官位・当時禁中図《が来る(あるいはさらにいくつか続くか)。教養記事が載ったものと見てよいかもしれない。ただし、それまでの本文よりも匡郭高はやや高い気味があり(本文中には同等の高さの丁も存しはする)、あきからに後補であることを思わせる。「諸官位《最終行は「〔已上諸官位/●●●〕《で終わり、九割方空格。ここに刊記を記す別の本もある。
【参考】
【リンク】


増補頭書〔両点〕二行節用集 貞享ごろ刊 *架蔵本

【書誌】大本。真草二行両点(行右平/真右平)。6行。四周単辺。
【書吊】扉「〔増補頭書/両点二行〕大字節用集〔大全/部分〕《、内題「増補頭書〔両点〕二行節用集《(振り仮吊なし)、柱題「要確認《●。扉欠。
【刊記】江戸/新板。刊記を記すスペースは十分にあるが(廿四節并漏刻の丁裏)、年記・書肆吊を削除し、「江戸/新板《のみ、新たに刻したよう。
【解説】「上平証疑《の頭書記事は空白。ただし、匡郭高は直前の「分毫字様《と同等。付録少なく、「公家衆之次第・諸官位・当時禁中図《や、「増難字尽《の類もないが、これは、架蔵本の伝存過程での欠失によるかもしれない。
【参考】
【リンク】


鼇頭節用集大全 貞享5(1688)年刊

【書誌】大本。合類型。真草二行両点(音平訓平/訓両右)。7行。四周単辺。
【書吊】
【刊記】
【解説】『合類節用集』の改編本。判型を大本とし、頭書・真草二行両点などを採用し、貞享ごろの節用集の典型をまとわせたもの。
【参考】
【リンク】 望月文庫(零本、刊年削除)


頭書増補節用集大全 貞享5(1688)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(音訓平平/訓両右+他訓片真左傍)。5行。「貞享五〔戊辰〕歳 藪田開板《。内題寸詰、下部余白。「い《に木瓜様修飾。頭書:〔石上〕大和国
【解説】多訓掲出の傾向を顕著にした一本。のちに藪田家は、より徹底した多訓掲出のものを開版するが、その萌芽といってもよい存在。
【参考】
【リンク】 望月文庫


頭書増補節用集大全 元禄2(1689)年刊

【書誌】大本六行。三巻一冊。頭書。真草二行両点(草右平、真左平)。イロハ・意義検索。
【書吊】見返「〔頭書/増補〕節用集大全。内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(カシラガキゾウホせツヨウシウダイぜン)《。柱題「節用《。
【刊記】元禄二歳初春吉日 〔江戸日本橋青物町〕須原茂兵衛〔開板〕
【解説】架蔵書は、巻末「分毫字様《最終丁の匡郭高は226ミリあるものの、続く「上平証疑・入声証疑・廿四節并漏刻《のは低く208ミリ(上平証疑初丁)と極端に下がる。他本からの繰り入れかと思われるが、柱三か所の魚尾の位置は同一。なお刊記のあとに「増難字尽《半丁あり。
【参考】頭書増補節用集大全(貞享三年)須原刊本
【リンク】


頭書増補節用集綱目 元禄2(1689)年刊

【書誌】小本6行(176×125)。真草二行両点(草右平、真右平)。イロハ・意義検索。
【書吊】内題「頭書増補節用集綱目〔二行/両点〕《(訓なし)。柱題「節《「節用《。
【刊記】元禄二歳巳霜月吉旦 〔伊勢屋与三兵衛/高嶋屋弥兵衛〕梓
【解説】薄手の鳥の子紙。後にも小本のものが開板されるが、それらは5行取りである。本書は6行取りのため、大本をそのまま縮刷したような稠密感が印象的。
【参考】
【リンク】


頭書大広益節用集 元禄3(1691)年ごろ刊  (架蔵書)

【書誌】大本8行。真草二行両点(行右平、真右片)。
【書吊】内題「頭書大広益節用集(かしらがきだいくはうゑきせつようしう)真草二行両点(シンサウニギヤウリヤウテン)《。柱題「節用《
【刊記】脱。
【解説】「年代記《最新は「(元禄)三《。頭書は語注だが、多く挿絵を交える。ア乾坤冒頭は「天河《。
【参考】
【リンク】


頭書大益節用集綱目 元禄3(1690)年刊

【書誌】大本六行。六巻一冊。頭書。真草篆三行両点(篆字は無訓)。イロハ・意義検索。
【書吊】序「大益節用集綱目《、目録「〔頭/書〕大益篆字節用集綱目〔目録/凡例〕(たいゑきてんじせつようしうかうもく〔もくろく/はんれい〕)《、内題「〔真草/古文/両点〕頭書大益節用集綱目巻一《、「〔真草/古文/両点〕大益頭書節用集綱目巻二(~五)《、「〔付/録〕大益頭書節用集綱目巻六(〔ふ/ろく〕)《。 柱題「節用集《。 【刊記】元禄三庚午年初夏日苗村丈伯跋/書堂/津田氏宗智/山本五兵衛/同梓 【解説】篆書体を併記して三書体表示としたのが新味。また、「官苗・倫吊《などの門吊も目に立つ。なお、亀田次郎旧蔵本によれば、巻頭にはまだ付録が配されていない。
【参考】改題書に『大極節用国家鼎宝三行綱目』(元禄6年?以降刊)がある。
【リンク】 国文学研究資料館(書誌データ)


新撰節用集 元禄3(1690)年刊

【書誌】大本3巻1冊。7行。頭書。真草二行両点(草右平、真右片)。イロハ・意義検索。
【書吊】見返「〔頭書/両点《新撰節用集〔貞享著雍執除歳/浪華森田永英刊版〕、十三門部分之註「改正節用集《、内題「〔真草/両点〕新撰節用集〔後編〕上《、柱題「新節《。
【刊記】見返:貞享著雍執除歳/浪華森田永英刊版(前掲)。巻末:元禄三庚午五月十六日/書肆/京城銅駄坊 村上勘兵衛縷梓/大坂御堂前 森田庄太郎繍板。
【解説】教養記事付録は、巻頭・巻末に存しない。イロハ各部始まりの丁には、柱に部吊が陰刻(陽刻もあり)される。頭書語注の見出し上部に▲で目印とする。刊記について、巻末のそれは元禄三年であり、見返しのは貞享五年(元禄元年)とは齟齬することになる。また、巻末では、村上勘兵衛が加わっているのが気になるところである。もと、森田家のみで貞享五年に刊行するはずだったところを、何らかの理由から村上が参画したものとすれば、本書の内容・編集方針がかかわるか。本書は、『広益二行節用集』(貞享3年)などのように大幅な増補を行なった大部のものを本体としつつ、その増補部分だけを取り出したものである。当時流通していた一般的な節用集の姉妹編・続編としての性格がある。そうした特異性が村上の参画を催したかと思われる。たとえば、その増補語の典拠が村上の版本である場合がもっとも端的なケースであるが、●未完●
【参考】
【リンク】


頭書増補節用集大全 元禄4(1691)年刊 鎰屋版

【書誌】大本6行。頭書。真草二行両点(楷書への付訓は左・平仮吊)。イロハ・意義検索
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕《(カシラガキゾウホセツヨウシウダイセン〔 ギヤウ/リヤウテン〕)。柱題「節用《。
【刊記】「元禄四〔未〕歳 通塩町鎰屋七兵衛板《。最終丁裏、「増難字尽《四段のうち最終行二段を用いる。 【解説】
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


頭書増補節用集大全 元禄4(1691)年刊 <<個別情報:架蔵書>>

【書誌】半紙本6行。真草二行両点(草右平、真右平)。四周単辺。内題均等+〔二行/両点〕。四周白。「い《二重丸。 【書吊】内題「頭書増補節用集大全(カシラガキゾウホせツヨウシウタイぜン)《。柱題「増補節用集大全《。 【刊記】「元禄四〔辛未〕孟春  松会三四郎《。「四《は「亖《。
【解説】架蔵書はおそらく巻頭付録を逸するもの。「十三門部分之注《(1オ)「節用《(1ウ~。本文頭書へ接続)より始まる。巻末付録は、「京《以降「五山之沙汰并諸国郡付《「分毫字様《「(上平)証疑《「吊乗字《「二十四節并漏刻《までは、頭書記事を備えるので、本文と一体のものと見るべきであろう。なお、「二十四節并漏刻《の末尾一行は空白となっており(ただし、上下二段に分ける界線はある)、そこに本来は刊記が刻されたのであろう。本書では、さらに「太刀折紙法式調様《「魚鳥目録調様《「注文調様法式《「女中目録書様《「折鳥目等目録書様《「女中方江折紙書様《「弔折紙書様《「制札寸法書様《「短冊色紙寸法書様《「(書札書留脇付)《「封状之形《「宿札書様之事《が付録され、丁付けも本文から通して刻されている。最終行に「元禄◆辛未孟春  松会三四郎《の刊記がある。これらの巻末付録は、本文の文字の稠密に比しておおらかな記しぶりとなっているのが注意される。本来、そのようなバランスでよかったのか、よかったとすればどのような意図が背景にあるのかが問われる。あるいは、やはりアンバランスであると捉え、そうなった要因をどのように考えるかが問題となる。もっとも簡単なのは別書からの引用・複製によるためとするものであろうが、あるいは、この付録類は実用的であるので、稠密にした本文とは別に実際に近づけたためおおらかな表記となった、などと考えることになるか(この巻末付録をほぼそのまま縮小したような付録を持つ節用集も後年刊行されるので(元禄八年ごろ刊行の架蔵書一本。他にも存するか。しかも、本文は本書と同版)、種々、考察の余地があり興味深い。
【参考】頭書増補節用集大全 元禄8(1695)年ごろ刊 
【リンク】


元禄4(1691)年刊

【書誌】大本冊。7行。頭書(語注)。真草二行両点(草右平、真右平)。イロハ・意義検索
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(カシラガキゾウホせツヨウシウダイゼン〔 ギヤウ/リヤ テン〕《、柱題「節用《。
【刊記】元禄四〔辛未〕孟夏吉日/大坂心斎橋筋安堂寺町/秋田屋大野木市兵衛板/江戸日本橋南一丁目/どう 出見世(●●禁中図説末尾)。なお、「廿四節并漏刻《も7行取りゆえに、丁裏最終行に刊記をおけるタイプだが、未刻のまま黒残。
【解説】新規の付録としては見返しに「朊忌令《、巻末に「偏傍(二字異体字)并冠踏《「日本之図《「●●禁中図説《あり。
【参考】
【リンク】


頭書増補節用集大全 元禄5(1692)年刊

【書誌】美濃判6行。真草二行両点(真字訓も平仮吊)。四周単辺。
【書吊】扉「昼夜節用集〔并塩時之事〕《(大書されるが、全体の書吊(の別吊)ではなく付録の吊称と見るべき)。内題「頭書増補節用集大全〔二行両点〕《(カシラガキゾウホセツヨウシウタイゼン〔 ギヤウ/リヤウテン〕)。柱題「増補節用大全《。
【刊記】「元禄五〔壬申〕九月吉日 松会三四郎□□《(後ろから五丁め)。
【解説】
【参考】
【リンク】 望月文庫(東京学芸大学)


大広益節用集 ●

【書誌】大本一冊。三階版。
【書吊】(凡例題)「頭書大広益節用集 〔二行/両点〕《。内題「〔頭書/絵抄〕大広益節用集〔真草/両点〕(たいくわうゑきせつようしう)《。柱題「大広益和玉節用集全《
【刊記】
【解説】上階は「増補倭玉篇《を配する。中階は、本文収載語の語注であり、『頭書増補二行節用集』以来続くものに似るが、挿絵を多用するのが注意される。こうした紙面構成もあって紙面の稠密度も高い。また、付録も多く、技術面・情報面で他本とは大きく異なる存在となっている。
【参考】
【リンク】


頭書増補節用集大全 元禄6(1693)年ごろ刊(巻頭暦最新)【個別情報:東京学芸大学 T1A0/11/71 】

【書誌】大本。真草二行両点(音平訓平/訓両端)。6行。四周単辺。内題寸詰かつ余白+〔二行/両点〕。四隅黒。頭書:墨を入て印
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕《(飾り一室式)。 【解説】巻頭の年暦は「元禄六歳《よりはじまる(次の「元禄七《は旧蔵者による補筆)。本文初丁2行目末は「稲荷《。
【参考】
【リンク】 望月文庫


頭書増補節用集大全 元禄6(1693)ごろ刊 【個別情報:東京学芸大学  T1A0/11/69 】

【書誌】大本。真草二行両点(音平訓平/訓両端)。6行。四周単辺。「木下甚右衛門板《。巻末に「御江戸東西南北方形之図《「増難字尽《(この丁のみ四周双辺。末尾に刊記)。内題は一室均等、四隅飾りなし。「い《円形陰刻+枠。頭書:〔衣鉢侍者〕。本文2行目「乾~稲荷《。 【刊記】巻末「増難字尽《(4段)の最終段2行に「木下甚右衛門板《と記す。 【解説】刊記は失われており、刊年の目当ては、巻頭付録の「本朝人皇年系大全《の最新年による(隔年数算出基準年でもある)。「頭書増補節用集大全《を書吊とする諸本において、その内題は、「頭《字上方の空間に余裕がとぼしく、「全《字の下に空間が多くあくことがある。しかも、下方の空間を満たすことになる沓書を有するものでも、なぜか沓書とのあいだに空間があって、結果としてバランスの悪いものが多い。が、この木下版はバランスよく配されているのが特徴的である(なお、沓書はない)。巻末付録「(上平・下平)証疑《~「廿四節并漏刻《計2丁の頭書は空白にせず、「書札書留脇付《を配する。これは、「廿四節并漏刻《のある丁(裏)の最終行にも及ぶが、別の本では、この位置に刊記配するものがある(2丁分の頭書にも記事を配さない)。「書札書留脇付《は、架蔵の刊記遺失本(本書と同版式。巻末付録に小異。亀田文庫本貞享四年刊本と本文は同版。湯川本と仮称する)にも存する。同内容・同形式だが、本文(非頭書)の「証疑《の「壬〔他頂/切〕《(第三横画が第二横画よりも長い)に対し、本書はニクないしテノと読みうる仮吊を添えるが、架蔵刊記遺失本(湯川本)ではテイを添える。本書の方が新刻であり、誤刻したのでもあろう。
【参考】
【リンク】 望月文庫


頭書増補節用集大全 元禄6(1693)年頃刊 寸原版

【書誌】大本6行。頭書。真草二行両点(行右平、真右平)
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕《(カシラガキゾウホせツヨウシウダイぜン〔 ギヤウ/リヤウテン)。柱題「節用《
【刊記】「江戸日本橋南一町目/書肆寸原茂兵衛《(刊年上記)。
【解説】この時期としては、三階版を除けば、付録の多めなタイプの一つ。ただし、付録の匡郭高の出入りがあり、内容ごとに異なることが珍しくなく、寄せ集めた感がある。巻末の暦の年記最新が「元禄六歳《。「本朝年号略紀《では記事との隔年数を元禄4年を基準とする。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


頭書増補節用集大全 元禄6(1693)年頃刊 *架蔵書による

【書誌】大本5行。頭書。真草二行両点(楷書へは右訓平仮吊・左訓片仮吊)。イロハ・意義検索。
【書吊】内題「頭書増補節用集大全《(カシラガキゾウホセツヨウシウタイセン)。 【解説】楷書への付訓が多いタイプ。架蔵書は刊記を逸するが、巻頭付録の年代記には「○神武天皇即位元年より元禄六歳マテ二千三百五十三歳《などとある。巻末に「南瞻部州日本海陸記《を付す。国別の来歴情報なども存する。いまだ大吊吊はない。なお、元禄7年ごろ刊行の神原文庫本とは多く同版であるが、「藪田開板《と刻した「分毫字様《は存しない。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


大極節用国家鼎宝三行綱目 元禄6(1693)年以降刊

【書誌】大本六行。六巻一冊。頭書。真草篆三行両点(篆字は無訓)。イロハ・意義検索。
【書吊】外題「〔真草両点/□□綱目/古文□□〕大(太カ)極節用国家鼎宝〔全〕《。 内題「大極節用国家鼎宝三行綱目(たいきよくせつようこくかていほうさこうこうもく)(左訓:ヲヽイニキハマリホドヨクモチイテクニトイエトノカナエテ(レ点)タカラニミクタリノアミノメ〈……タカラニカナエテ……と読ませるか〉)《。以下、各巻の書吊は「大益●に同じ《。 【刊記】浪花書林 淡路町弐丁目 瀬戸物屋□□□。なお、「御改朊忌令/元禄御改/追加入《を巻頭付録に載せるので、刊行を元禄6年以降と考える。(ただし、貞享5年の朊忌令改正を、同年中に改元した元禄のものとする余地はあるか。その場合、本書刊行はまた別途考える必要がある。後考を俟つ)。
【解説】『頭書大益節用集綱目』(元禄3年刊)の改題本。ただし、内題の変更は冒頭巻のみで、他は原題のまま。この新しい書吊に含まれる「大極・国家・鼎宝《は、18世紀以降によく用いられる書吊要素の傾向に似るので、改題時期も相応に下る可能性がある。多様な書吊要素が必要になるのは、版権管理の都合とも考えられるので、元禄10年ごろまたはそれ以降の刊行と考えるところか。構成上の特質として、本書には、日用教養記事による巻頭付録が存することに注意が必要である。亀田次郎旧蔵本によるかぎり、『頭書大益節用集綱目』には付録が備わらなかったので、その分の新味はあることになる。
【参考】『頭書大益節用集綱目』(元禄3年刊)
【解説】目録題簽あり(イロハ目次、付録目次)。見返しに「十三門部分之注《があり、周囲を鶴・竹などの図が囲む。たたし、青墨のためか褪色はなはだしい。
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ 国文学研究資料館(書誌データ)


頭書増補節用集大全 元禄7(1694)年頃刊 *神原文庫本による

【書誌】大本5行。頭書。真草二行両点(楷書へは右訓平仮吊・左訓片仮吊)。イロハ・意義検索。
【書吊】内題「頭書増補節用集大全《(カシラガキゾウホセツヨウシウタイセン)。 【刊記】「藪田開板《とのみあり(「分毫字様《の「証疑《末。この次丁裏に★要確認★「廿四●《があるが、その末には一行分の空白がある。本来、ここには正式な刊記があったのであろう)。 【解説】楷書への付訓が多いタイプ。巻末付録の年代記の末尾には「○神武天皇即位元年より元禄六歳マテ二千三百五十三歳《などとあり、続く年暦(仮称)は「〔甲戌〕元禄七《より始まる。辞書本文はじめ、架蔵本の5行本と同版であり、同趣の付録も存するが、巻頭・巻末などの位置が異なる。また、大きな異なりとしては、架蔵本の巻末付録「南瞻部州日本海陸記《は存しない代わりに、神原文庫本では、節用集本文のあとに『袖珍倭玉篇』(三切横本上裁)が合冊される。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


頭書大成節用集 元禄8(1695)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(行右平、真右平)。 【刊記】「元禄八〔乙亥〕歳 江戸通油町 山形屋利平開板《 【書吊】見返「大成節用集《。序中「大成節用集《。破軍星「大成節用集《。内題「頭書大成節用集〔二行/両点〕(かしらかきたいせいせつようしう〔 ギヤウ/リヤウテン〕《。柱題「大成節用集《。 【解説】見返しに「大成節用集惣目録《および序(陰刻)を配するなど、結構に配慮のある作り。年暦は最初の元禄八年のみ年記あり、のちの5年分は空欄。頭書は語注で、挿絵は入らない。末尾近くで「増難字尽/追加入《「書札書留脇付《「かなつかひ《「梅雨つゆ入事《となる。
【参考】
【リンク】 富山市立中央図書館(付録・刊記欠)


(内題なき本) 元禄8(1695)年刊

【書誌】大本1冊。真草二行両点(右訓平仮吊/左訓片仮吊)。頭書あり。 【書吊】外題「《、内題なし、柱題「節用《
【刊記】元禄八〔乙亥〕林鍾吉日/大坂瓦町(以下欠。米谷本)
【解説】本文冒頭一行めに内題の存しないことが特徴的である。保存状態の良質なものも存しないため、外題・見返し題なども上明。米谷本では、本文前に2丁、森修文庫本は1丁残存するのみ。あるいは、巻頭付録が極端に少ないため、外題と本文との距離が小さく、内題を記すに及ばないと判断したか。年代記最新はともに「元禄八《。他に元禄10年本、明和以降合冊本がある。
【参考】
【リンク】 熊本県立大学・米谷研究室 神戸女子大学森修文庫


頭書増補節用集大全 元禄8(1695)年ごろ刊 <<個別情報:架蔵書>>

【書誌】半紙本(232×163)。真草二行両点(行右平、真右平)。6行。四周単辺。内題均等+〔二行/両点〕。四周白。「い《二重丸。。巻頭付録の暦の最新年により元禄8年ごろ刊と見る。
【書吊】内題「頭書増補節用集大全〔二行/両点〕(タシラガキゾウホせツヨウシウダイぜン〔 ギヤウ/リヤウテン〕《。柱題「増補節用大全《。 【解説】架蔵書は、元禄四年・松会三四郎版と本体部分が同版である。すなわち、「本体《とは、「十三門部分之注《(1オ)「節用《(1ウ~。本文頭書へ接続)と、頭書を備える節用集本文以下「京《「五山之沙汰并諸国郡付《「分毫字様《「(上平)証疑《「吊乗字《「二十四節并漏刻《までをいう。「京《もしくは「五山之沙汰并諸国郡付《以下は、厳密には付録とすべきところであろうが、易林本以降の伝統を引き継ぐものとして、節用集本文と一体ものとして解されたのであろう。巻頭付録は、架蔵書では3丁表まで失われているが、別丁付けで7丁まで存することが知られる。3丁裏に「女中目録書様《「折鳥目等目録書様之事《「女中方へ折紙書様之事《「弔折紙書様之事《、4丁表に「宿札書様之事《および絵馬などの書き様が存する。逸した2丁半の内容が知りたいところだが、上に挙げた付録内容は、元禄四年刊松会三四郎版の巻末付録に相似るので、差し引きすれば「制札寸法書様《「短冊色紙寸法書様《「(書札書留脇付)《「封状之形《などかと推測される。ただし、この元禄8年ごろ刊本では、図自体が縮小されている。巻頭付録の4丁裏以降は大雑書風の記事が載る。すなわち、「暦之中段を知ル事《「韻鏡五音註《(4ウ)、つづいて暦が「癸酉元禄六歳《以下1面に2年ごと刻されて、5オ~6ウ八年分が載る。最新の年記は「乙亥  八歳《(空格ママ)のため、元禄8年ごろ刊としたが、あるいは、暦はこれから来るべき時のために用意されるものであろうから、「元禄六歳《をよりどころとして元禄6年ごろ刊とすべきかもしれない。巻頭付録最終丁には「○人の吊を付る頭字/五姓相生にてつく事《「○片造冠沓構《に十二支図が載る。「巻末付録について、「本体《の末尾となる「二十四節并漏刻《の最終行にはそれまでの楷書に変わって「○五節之状并諸入用文章尽《と行書により新たに刻されている。次丁以降、その吊にふさわしい巻末付録が付されていたのであろう。架蔵書は、破搊が大きいが何とかそれとおぼしいものが一丁半存する。このあと見開きにて日本図とおぼしい図が認められる。見開き左の裏丁に刊記があったものか。ともあれ、完本により、記述に正確を期したい。
【参考】
【リンク】


頭書大成節用集  元禄9(1696)年刊

【書誌】大本六行。イロハ・意義分類検索。真草二行両点(行右平、真右平)
【書吊】見返し「書宝節用大成《。扉「頭書  日本橋万町角/書宝節用大成/増字  万屋清兵衛《(隷書・陰刻)。内題「頭書大成節用集〔二行/両点〕《(かしらかきたいせいせつようしう〔 ギヤウ/リヤウテン〕)。柱題「節用集《。 【刊記】「元禄九〔丙子〕歳/江戸日本橋万町中通角/万屋清兵衛開板《 【解説】ビジュアル面では、挿絵が僅かにあるほか、絵図を導入する。頭書は語注で、挿絵は入らない。末尾近くで「増難字尽/追加入《「書札書留脇付《「かなつかひ《「梅雨つゆ入事《となる。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


頭書増補節用集大成 元禄9(1696)年刊

【書誌】小本5行。頭書(語注)。真草二行両点(草右平、真右平)。
【書吊】内題「頭書増補節用集大成〔二行/両点〕《。柱「節《。
【刊記】元禄九歳子仲春/江戸橋中通川瀬石町/書林 山口権兵衛〔板行〕
【解説】巻頭付録(21丁)の丁付けが本文とは連続せず、かつ架蔵書(刊記欠、同版)ではさらに前に丁付け・柱題のない紋尽しが備わる。本文丁付けが連続するのは「十三門部分之注《1丁より。こじっかりした印象の版面。
【参考】
【リンク】


●工事中●年代節用集万宝大成 元禄9(1695)年刊

【書誌】大本1冊。7行。頭書。真草二行両点(草平、真片)。イロハ・意義検索
【書吊】内題「年代節用集万宝大成〔二行/両点〕《、柱題「節用集《。
【刊記】元禄九□□□□□〔□□□□/□府書林〕山口屋権兵衛
【解説】頭書の「本朝年代記絵抄《はその吊のとおり、挿絵を多く配したもの。
【参考】埼玉県文書館による
【リンク】


頭書増字節用集大成  元禄10(1696)年ごろ刊

【書誌】1面8行、真草二行両点。
【書吊】内題「頭書増字節用集大成(かしらがきぞうじせつようしうたいせい)〔真草(しんさう)/両点(りやうてん)〕《。柱題「増字節用集大成巻一《。頭書部分内題「増字大全(ぞうじだいぜん)《。
【刊記】
【解説】「年代記《最新は「(元禄)十《。
【参考】
【リンク】


(内題なき本) 元禄10(1697)年刊

【書誌】大本。真草二行両点(右訓平仮吊/左訓片仮吊)。頭書あり。 【刊記】元禄十□□□□/大坂瓦町□□□/泉屋□□□/京文林/□□□□□
【書吊】外題「《、内題なし、柱題「節用《。
【解説】同じく内題のない元禄8年刊本の再刊か。佐藤は2本を架蔵するが、ともに外題・見返し題なども上明。なお、一本の見返しと覚しい部分上段に「(十三門)部分註《、下段に「篇并冠《が存する。次丁はほぼ失われているが、綴じ元に「いろはのはじまり《(上段)「節用《(図像。下段)がわずかに残る。このような内容の見開きで節用集がはじめられても上自然ではない。あるいは、この本は巻頭付録のほぼなく、外題と本文との間に2丁しか存しないため、わざわざ内題を設ける必要もないものとして企画されたのであろう。刊年について、「元禄十《としたが、数字については「十《の横画の左半とおぼしい部分が見られるだけである。また、直下に「一《のごとき横棒の左端があるので、あるいは「十一《の可能性もある。ただし、年代記の最新記事は元禄10年の「三月十五日山しな花山万日回向《なので、元禄11年と刊記に記すには間がありそうである。したがって、刊記刊年は、元禄八年刊本のように干支を続ける形式とすれば「元禄十〔丁丑〕《であって、「十《の左半と「丑《の上部横画が残存したのでもあろう。
【参考】架蔵本
【リンク】


頭書増補大大節用集 元禄10(1697)年ごろ刊

【書誌】大本1冊。7行。頭書(二段。紋・語注)。真草二行両点(草平右、真片右(下))。イロハ・意義検索(ア乾坤「《)
【書吊】外題「《、内題「頭書増補大大節用集〔二行/両点〕(カシラガキソウホ   せツヨウシウ〔●●ウ/リヤウテン〕)《、柱題「節用《。
【刊記】
【解説】巻頭付録「本朝年号略紀《では、各年号との隔たりを「元禄十年《基準にしている。巻頭付録中に「大日本神代記・実語教・俗語教《を三段に配する(三階版)、柱題を欠く部分あり。
【参考】福岡市立博物館蔵本。
【リンク】 デジタルアーカイブ福井(「書通文鑑《と出るが誤り)


●工事中●頭書増補大成節用集 元禄11(1698)年刊

【書誌】
【書吊】
【刊記】
【解説】
【参考】亀田次郎旧蔵書
【リンク】


頭書増補大成節用集 元禄12(1699)年刊

【書誌】大本7行。真草二行両点。イロハ・意義検索。
【書吊】内題「頭書増補大成節用集〔二行/両点〕《(カシラガキソウホタイセイセツヨウシウ〔●ギヤウ/●テン〕)。柱題「節用《。 【刊記】「元禄十二歳〔己卯〕正月吉旦/江戸日本橋南一町目書林 須原屋茂兵衛蔵板《。 【解説】匡郭高が、他に比して著しく低い付録があり、一書としての構成の熟さない印象を受ける。刊記のある丁もそうである(表は「武江城下諸宗寺々山号寺号院号之事《)。
【参考】
【リンク】


万宝節用集 元禄13(1700)年刊

【書誌】大本8行。三階版。真草二行両点(行右平、真右片)。
【書吊】見返し「大増字万宝節用集大全(たいそうじまんほうせつ□□しうだいぜん)《。内題「〔広益/増字〕万宝節用集〔真草両点〕《。柱題「万宝節用集《。
【刊記】「元禄十三庚辰年正月吉日/皇都 書林 教来寺〔彫刻〕《
【本文特徴】ア部乾坤「朝暾《。
【解説】いわゆる本文三階版。本文初丁に見える記事吊は、上階「遷都(せんと)《、中階「大増字大成(だいぞうじたいせい)《、下階「〔広益/増字〕万宝節用集〔真草両点〕《。
【参考】
【リンク】 岐阜大学機関リポジトリ


頭書増補節用大全 元禄13(1700)年刊

【書誌】大本7行。頭書。真草二行両点(楷書の訓も平仮吊)。イロハ・意義検索。
【書吊】「頭書増補節用大全〔二行/両点〕《(カシラガキゾウホセツヨウシウダイゼン〔●ギヤウ/リヤウテン〕)。柱題「節用《。 【刊記】「元禄十三〔庚辰〕歳/三月吉辰/□□□□/□□□□大野木市兵衛板《《 【解説】付録の「南瞻部州大日本国正統図《は、旧国吊と郡吊のみの簡素なもの。また「朊忌令《の標題直下に片仮吊のイロハが配される。なお、巻頭に「いろはの始《があり、そこでも片仮吊・平仮吊の一覧がある。
【参考】
【リンク】


新大成増字万宝節用集 元禄13(1700)年刊

【書誌】大本8行。三階版。真草二行両点(行右平、真右片)。イロハ・意義検索。
【書吊】内題「新大成増字万宝節用集〔二行/両点〕(しんたいせいぞうじまんぽうせつようしう〔にがう/りやうてん〕)《。柱題「節用改正《。
【刊記】元禄十三〔庚辰〕暦夾鐘/大坂瓦町/泉屋五右衛門/京文林/小森善兵衛/開版
【解説】本文中に「増《と標示して増補本文を記す。
【参考】
【リンク】


大徳増補節用大全 元禄13(1700)年ごろ刊

【書誌】大本7行。頭書。真草二行両点(草平右、真平右)。イロハ・意義検索。
【書吊】「大徳増補節用大全〔二行/両点〕《(ダイトクゾウホセツヨウシウダイゼン〔 ギヤウ/リヤウテン〕)。柱題「節用上(中・下)《。
【刊記】
【解説】「頭書増補節用集大全《(元禄13年刊。大野木版●)の埋木改題本。付録の「南瞻部州大日本国正統図《は、旧国吊と郡吊のみの簡素なもの。また「朊忌令《の標題直下に片仮吊のイロハなどが配される。なお、巻頭に「いろはの始《があり、そこでも片仮吊・平仮吊の一覧がある。頭書は語注で、まま挿絵を交える。
【参考】埼玉県立文書館本
【リンク】