実際、現存する四本の原刻本は、イロハや意義分類を目立たせる工夫が手書きでなされているそうです(安田章氏)。天理図書館本の例を草書本に適用すると左図のようです。 |
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◆これはミスでしょう |
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![]() 表示法は、漢字字典の一つ、 倭玉篇にそっくりです。書名の「字彙」も漢字字典の名前です。 |
◆一つの究極? |
| ○しかし、熟語(例:陰陽)のあいだにも読みが示されるので見づらいですね。どこまでが当該の見出しで、どこからが次の見出しなのか、はっきりしません。ここまで来ると、いかに目新しさを出すかで頭をひねったかを、ただただしのぶばかりです。 |
まず1枚ずつ刷っていき、変則3段組のまま順序よく重ねて仮綴じします。これを横長に3っつに裁断し、順序よく積みあげて1冊できあがり(左図参照)。はみだした余白は綺麗に裁ち直します(化粧立ち)。これが当時の「三つ切り」と呼ばれる判型の製本法(の一つ)だったのでしょう。 |