柴田 武志「レーダと推算モデルを用いた白波被覆率の解析」

近年,二酸化炭素が原因物質として考えられる地球温暖化による被害が世界中で発生し ている.また,二酸化炭素の多くは海に吸収されている。そこで,本研究は大気海洋交換 の改善するために有用なパラメータを提案するためレーダより白波砕波被覆率の計測方法 について検討し,特性について調べた。 新潟県大潟海岸に設置したXバンドレーダより得られた画像と同時刻における写真より 解析を行い.写真を上から見た平面化画像に変換し自波砕波被覆率を求め, レーダ画像の 自波砕波被覆率が写真より求めた白波被覆率と同じになるレーダ反射強度を求めた。また, この値は天候や日射量によって変化しないで常にほぼ一定であることを確認した。これよ り,新潟県大潟海岸に設置したXバンドレーダを用いた白波砕波被覆率の計測が可能にな った。 また,自波砕波被覆率がどのようなパラメータと関係性があるのかについて波浪推算モ デルSWANより求めた風や有義波高などと比較した。これより,風速や波齢やエネルギー 散逸との関係性が強いこと考えられ,これらのパラメータは白波砕波被覆率に複雑に関り あっていると考えられる。 以上のとおり,本研究ではレーダより白波砕波被覆率の計測方法を構築した。白波砕波 被覆率の特性を示すことが出来た。