装置の概要
2003年度に共同利用機器としてのHPLCシステムが導入されました。このHPLCでは、質量分析計に接続して流出物の連続質量分析が可能です(LC-MS)。 このHPLCは、検出器として、紫外可視光分光検出器(190〜600nm)、蛍光検出器(280〜900nm)、示差屈折率検出器(屈折率1.00〜1.75;室温+5〜55℃以上の範囲で一定に設定可能)を備えています。これらの検出器を使いこなすことによって、ほとんどの有機物の高感度検出が可能になります。
HPLC本体は、次のような部分から成り立っています。
- コントロールモジュール、制御PC及びソフト
- ミクロデガッサ(溶媒中のガスを取り除き泡が出ないようにする)
- バイナリーポンプ(高圧2液混合によってグラジエントを作り0.001〜5ml/minの流量を調節できる)
- カラム恒温槽(カラム温度を室温−10〜80℃以上の範囲で一定に保つ)
- フラクションコレクター(サンプルを分取する)
さらに、別室に少量容器凍結乾燥システムも導入しましたので、HPLCで分取したサンプルを濃縮乾燥することが可能です。
HPLCで物質の分離を成功させるには、カラムの選択が重要です。
現在のHPLCにおいてはそのカラムでの分離モードとしては次の4 種類が主に適用され、分析用と分取用があります。
溶媒(移動相)組成を変えると溶出位置が変わることを示す
(1)順相クロマトグラフィー
(2)逆相クロマトグラフィー
(3)サイズ排除クロマトグラフィー
(4)イオンクロマトグラフィー
この中で、特に頻繁に使われるのは逆相クロマトグラフィーです。
使用するカラムは各自用意してください。また廃液は各自持ち帰るようにして、実験終了後は流路などをメタノールで洗浄しておいてください。
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