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生体分子高次構造解析システム


円二色性分散計 (CD) 日本分光 J-820P

 

 

 



円二色性分散計 (機器分析室1)
日本分光 J-820P 

  • 試料の様態: 液体もしくは固体
  • 測定波長域: 700-180 nm
  • 測定可能吸光度: 2 abs まで
  • 測定温度: 室温から約95 ℃

 

 

システムの概要

 本システムは生体系での2つの重要な研究分野、生体分子中の光学異性体の絶対配置の決定と生化学反応のメカニズムの解明に有用である。
 分子が鏡に映った鏡像(対掌体)と重ね合わすことができない立体配置をもつとき、その性質をキラリティーといい、その分子をキラルな分子という。この場合、この分子とその対掌体は光学異性体対をなし、一方の立体配置がR配置ならば、もう一方の配置はS配置と呼ばれる。生体物質では、キラリティーをもつ立体配置の一方のみが実現しており、それらを構成する分子鎖が立体的にうまく折り畳まれた状態(高次構造)においてそれらの分子の固有の機能が発現する。代表的な例は、アミノ酸,ホルモン,酵素,タンパク質,核酸,糖類などに見られる。したがって、生体分子の高次構造の解明においてはこれら対掌体のうちのいずれが存在するかを決定すること(絶対構造の決定)が重要である。キラルな分子は、左回り円偏光と右回り円偏光を異なった強度で吸収する。この性質を円偏光二色性(optical circular dichroism [CD])という。左回り円偏光と右回り円偏光に対する吸光度の差を波長に対してプロットしたものがCD スペクトルであるが、これはその分子の絶対配置に固有のパターンを示し、従って、得られたCDスペクトルを絶対構造既知のスペクトルと比較検討することにより、未知物質の絶対配置の決定が可能となる。 


2004.3.8 戻る