外国人研究生を希望される方へ

 

 毎年、2月になると「研究生になりたい」という連絡をよくいただきます。
 日本語を学んでくださるお気持ちは嬉しいのですが、だれでも受け入れるわけにはいきません。
 ここに少し事情を説明しておきますので、参考にしてください。

 

岐阜大学教育学部の研究生になるということ

 岐阜大学の教育学部には日本語教育学科はありません。
 ですから、日本語教育にすぐに役に立つことを、網羅的に学べる環境はありません。

 私(山田)の専門は日本語の文法です。これ以外の日本語教育関連分野については専門としてお教えできることは多くありません。
 もし、日本語教育を目指される方であれば、ぜひ名古屋大学や南山大学のように大きな大学の先生にお願いされることをお勧めします。

 多くの方は研究生となったあと、大学院を目指されるでしょう。
 岐阜大学教育学部の上にある教育学研究科にも、やはり日本語教育専攻はありません。
 国語教育専攻では、日本の学校教育に関して学び研究するカリキュラムが組まれています。
 ですから、岐阜大学教育学研究科の大学院生になることは、日本語教育とは異なる指向性を要求されるということでもあります。

 「国立だから」ということもよく聞きますが、何学部であるかということもよく考えて選んでください。

 

「勉強したい」かたでなく、「研究したい」かたであること

 研究生になりたい動機を聞くと、よく「日本語が勉強したいから」とおっしゃいます。
 日本語が勉強したいのであれば、留学生別科のようなきちんと日本語学習のカリキュラムが組まれているところで勉強してください。

 研究生であるということは、「研究する」ということです。「勉強する」ということではありません。
 研究テーマもない人は残念ながら研究生としてお引き受けできません。

 もちろん、研究テーマが私がやっていることと大きく異なる方は、責任もって指導することができません。

 

日本語能力をしっかりともっていること

 よく日本人による代筆でお手紙をくださる方がいます。
 丁寧な手紙を書きたいというお気持ちはよくわかります。
 しかし、こちらはあなたの日本語能力をしっかり見たいのです。
 それに他人が書いた手紙では気持ちが伝わりません。

 研究生になって日本語の研究をするということは、当然、日本語能力が十分であることが求められます。
 この点は理系の学部と違うところです。
 最低でも日本語能力試験2級程度の力が必要です。
 このページの情報を日本語でしっかり読めなければ、読める実力を身につけてから、日本の大学で研究生をすることをお薦めします。

 

それでも...

 最初に書きましたが、日本語を学んでくださっていることを非常に嬉しく思っています。
 どんな武器よりも、日本に対していい思いをもってくださることが日本の、また世界の平和につながると考えています。
 だから、基本的には研究生であれ留学生であれ、受け入れたいと思っています。

 ただ、次のことも同時に感じています。
  将来、日本語教師になりたいという方であれば、広い知識を身につける必要があります。
  その方には岐阜大学教育学部という選択はあまり正しいとは思えないということです。
 研究生として引き受けるということは、その先の大学院の世話もするということになります。残念ながらその場合、他の大学か他の学部をお勧めすることになってしまうので、責任がもてないのです。

 いずれにしても面接をして決めたいと思います。

蛇足ですが

 問い合わせを頂いて、こちらもいろいろ調べてメールでお答えしても、受け入れてもらえないとなると、礼も言わない人がたまにいます。いやなことですが、次から同じ国や同じ大学からの問い合わせには、一生懸命答える気がなくなります。
 自分のためだけでなく、次の人のためにもきちんとしてくださいね。