野生動物の生態と病態からみた環境評価

事業概要

21世紀COEプログラム「野生動物の生態と病態からみた環境評価」

 本年度の文部科学省21世紀COEプログラム(学際領域)に、本大学より申請した「野生動物の生態と病態からみた環境評価」が採択されました。本事業では、自然生態系を代表する野生動物に焦点を当て、彼らの生態や病態を明らかにしながら、その背景にある自然環境の評価を行うことが大きな目標であります。とくに従来の獣医学の中ではあまり扱われることのなかった野生動物に対し、近年新しく台頭してきた野生動物医学という学問を通じてこのようなテーマに取り組もうという点が、他とは違うユニークで特色のある事業と評価されたようです。

 21世紀は環境の時代と言われていますが、回りを見れば生物多様性の喪失や環境汚染物質の蔓延、さらには地球温暖化、酸性雨、森林破壊、移入種問題など、自然環境の悪化が目につくばかりです。現代に生きるわれわれには、豊かで健康な自然環境を次世代に残していく責務があります。その自然の豊かさや健康度を測るバロメーターになってくれるのが、野生動物だと思います。すなわち、彼らが自然本来の姿で健康に生活していることが、われわれ人間の豊かな生活につながるものと思います。

 本COEプログラムは、自然環境の健康を野生動物の生態と病態という切り口で見つめようというものです。野生動物の中には極端に数を減らし、絶滅に瀕している種がいます。その原因として人間の開発行為や人間が作り出した化学物質による影響が言われています。一方では、人間の活動に伴って新たな感染環が成立し、これまでにみられなかった感染症が野生動物や家畜、場合によっては人間に伝播することがあります。これらは、いずれも自然本来の姿から逸脱したもので、人間の手によって引き起こされた害は人間の英知によって解決される必要があります。

 今回のCOEプログラムの採択を契機に、岐阜大学では野生動物医学の拠点形成をめざし、世界レベルでの研究の活性化、大学院レベルでの専門家の養成、また地域的なつながりやグローバルな連携を維持して社会問題に対処していきたいと思います。この5年間でできる限りの成果をあげられるよう努力する所存ですので、皆様方の暖かいご支援をお願い致します。

 中間評価の結果

この度,本COEプログラムは3年目を迎え、中間評価を受けました。
その結果は日本学術振興会のホームページに掲載されていますので、以下のアドレスでご覧ください。

21世紀COEプログラム−日本学術振興会
http://www.jsps.go.jp/j-21coe/05_chukan/data_2004/E08.pdf

 

 野生動物の生態と病態からみた環境評価
野生動物の生態と病態からみた環境評価