アイオノマ−とアイオノマー研究会

研究会概要 updated 2025/12/11
 
 高分子へのイオン基の導入は、それをうまく利用すれば、アイオノマーがそうであるように、もとの素材の性質を格段に向上させ、あるいはまた、もとの素材とは全く異なる機能性を発現する材料をも創出します。私どもは、高分子材料におけるこのようなイオン基の効果に関する種々の研究やそれに基づく材料開発の情報の情報交換を目的にして、アイオノマー研究会を立ち上げています。
 研究会では、原則として1年に1回講演会(シンポジウム)を開催し(写真左下)、会員の皆様にはその講演予稿集等の資料を配布しております。2014年から、当時の三井・デュポン ポリケミカル株式会社(現、三井・デュポン ポリケミカル株式会社)にスポンサーになっていただいて、学生さんのポスター発表(写真下中央)に対してその研究及び勉学活動の奨励を目的に三井・デュポン ポリケミカル賞(令和元(2019)年から、三井・ダウ ポリケミカル賞に改称)を創設しました(写真右下)。

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第29回アイオノマーシンポジウムの様子(2016年11月24日)


三井・デュポンポリケミカル賞歴代受賞者 
第27回(2014/11/20) 木芽衣さん(山形大学工学部)
第28回(2015/11/19) 河村尚吾さん(岐阜大学工学研究科)、木芽衣さん(山形大学理工学研究科)
第29回(2016/11/24) 松川隆幸さん(防衛大学校理工学研究科)
第30回(2017/11/24) 神原悠さん(岐阜大学工学研究科)
第31回(2018/11/15) 倉地寿乃介さん(岐阜大学自然科学技術研究科)
令和元(2019)年から、三井・ダウポリケミカル賞になります。
第32回(2019/11/14)  吉浦拓人さん(山形大学有機材料システム研究科)
第33回はオンライン開催のためポスター発表開催なし
第34回(2023/10/31) 岡田和真さん(岐阜大学自然科学技術研究科)
第35回(2024/11/18)  齋藤創太さん(山形大学有機材料システム研究科)
第36回(2025/12/9)  齋藤創太さん(山形大学有機材料システム研究科)

研究会は2025年12月9日をもって解散しました。
幹事会議事録
 第36回開催に伴う研究会幹事会議事録20251209

研究会 2025年度世話人

 会長 沓水祥一 岐阜大学
 副会長 西岡昭博 山形大学
 副会長 西尾美帆子 出光興産
 会計担当幹事 三輪洋平 岐阜大学
 庶務担当幹事 香田智則 山形大学
 庶務担当幹事 佐々木大輔 株式会社三栄興業
 庶務担当幹事 志賀一喜 住友ゴム工業
 幹事 平沢栄作 元藤森工業梶E元三井・デュポンポリケミカル
 幹事 礒川素朗 三井・ダウポリケミカル
 幹事 吉水広明 名古屋工業大学
 幹事 只野憲二 元岐阜医療科学大学
 幹事 中村尚武 立命館大学名誉教授
 幹事 池田能幸 元甲南大学
 幹事 小西啓之 株式会社クラレ
 幹事 服部高明 日本ポリエチレン株式会社
     
初代会長(1988〜2009.11.27 矢野紳一  岐阜大学名誉教授(2020.12.8逝去)



在りし日の矢野紳一先生(右)(教授室にて 1994.9.20)


アイオノマーとは

 
 


 エチレンアイオノマーは、ポリエチレンを主鎖にもち、数mol%程度のカルボキシル基は金属イオンにより部分的に中和されています。この少量のイオン基は疎水性の高分子マトリックス中で凝集(ミクロ相分離)しイオン会合体と呼ばれるナノメーターサイズのドメインを形成します。イオン会合体には、主鎖に対するイオン架橋点として力学特性や溶融特性を向上させる機能と、金属イオンに由来する新しい機能付与という2つの効果があります。その結果、汎用性高分子であるポリエチレンの性質を格段に向上させ、もとの高分子にはない新しい機能をも付与しています。
 
 エチレンアイオノマ−は、強度、成形性、熱接着性、安全性等に優れており、押出コーティングやフィルム加工により種々の食品包装用途に、また成形材としてゴルフボールや自動車部材等に広く用いられています。さらに最近では、化粧品容器や太陽電池部材としても、その用途を広げつつあります。

 国内では、三井・ダウ ポリケミカル株式会社が「ハイミラン」という商品名でエチレンアイオノマーを製造販売しています