概要:非線形弾性体における非貫通条件を課したき裂問題を考察する。 非線形弾性体については、K. R. Rajagopal 氏が考案した、歪みに 関する有界性は課すものの、応力集中を許容するような "Strain−Limiting Model" を考える。本講演では、まずモデルの 背景や導出を紹介し、その境界値問題に関する数学解析について 解説する。さらに、ある一般化された解(解の正則性が得られれば 通常の弱解と一致するような解)が存在するための十分条件と その例を与える。  なお、本研究は V. A. Kovtunenko氏 (University of Graz) と K. R. Rajagopal氏 (Texas A&M University)の共同研究結果に基づく ものである。