第141回GMSセミナー 日時:2026年4月24日(金)17:30- 場所:岐阜市生涯学習センター・小研修室1(JR岐阜駅駅ビル東棟ハートフルスクエアG内2階) 講師:後藤田 剛 氏(東京科学大学) 題目:Singularity formation in a two vortex sheet model based on the Birkhoff-Rott equation 概要:渦層の時間発展はBirkhoff-Rott方程式(非線形積分微分方程式)によって記述される。 この方程式の初期値問題については、解析的な初期値に対する時間局所解の存在が証明されている一方で、その時間大域性もしくは爆発性については未解決である。 Mooreは漸近解析を通して、解析的な初期値に対する単一渦層解が有限時間で曲率の発散を伴う特異点を形成することを示唆した。 この解析結果は、Krasnyによる点渦近似とフィルタリングを用いた数値計算によっても支持されている。 本研究では、噴流(Jet)や後流(Wake)といった流体現象を記述するため、Birkhoff-Rott方程式を2つの渦層間の相互作用を考慮した形へと拡張した「2層渦層モデル」を導入する。 2層モデルにおいても、単一渦層の場合と同様に線形安定性解析から初期値問題の非適切性が示唆されており、線形化方程式が2種類の増幅モード解を持つことがわかっている。 本講演では、これら2種類の増幅モードに対応する微小摂動を定常解に加えた初期条件を用いて、2層渦層における特異点形成の過程を数値的に検証する。 特に、特異点形成をフーリエ・スペクトルの減衰性の観点から解析し、特異点の形成過程が2つの渦層間の距離にどのように依存するかについて、得られた結果を報告する。 本講演は、Robert Krasny氏(University of Michigan)との共同研究に基づくものである。