第138回GMSセミナー 日時:2026年1月9日(金)17:30- 場所:岐阜市生涯学習センター・研修室30(JR岐阜駅駅ビル東棟ハートフルスクエアG内2階) 講師:森 直文 氏(東京海洋大学) 題目:Timoshenko 方程式系の解の減衰特性について 概要:消散構造をもつ線形偏微分方程式系の平衡点の安定性を判定する条件として、Shizuta--Kawashima(1985)によって導入されたいわゆる川島条件が知られている。 この条件は、緩和項をもつ双曲型方程式系や双曲?放物型方程式系に対して導入されたものであり、離散型 Boltzmann 方程式や圧縮性 Navier--Stokes 方程式の線形化問題などに適用されてきた。 一方で、この条件を適用するためには、方程式系がある種の対称性をもつことが要求されるが、近年、Timoshenko 方程式系のようにその仮定を満たさない物理モデルも知られるようになってきた。 本講演では、Timoshenko 方程式系に一種類または二種類の消散項を導入したモデルを扱い、その解の減衰特性と、そこから現れる新しい消散構造について紹介する。 特に、Fourier 空間におけるエネルギー法を用いて最良の時間減衰率をもつ減衰評価を導く際に、方程式系の部分的な非対称性に起因して生じる数学的困難を、どのような工夫によって克服するかを具体的かつ詳細に解説する。 なお、本講演では、川島秀一氏(早稲田大学)および岡島駿太氏(東京海洋大学)との共同研究に基づく成果を紹介する。