第109回GMSセミナー 日時:2023年1月27日(金)15:30- 場所:サテライトキャンパス 多目的会議室(大) 講師:丸山 修平 氏 (名古屋大学大学院多元数理科学研究科) 題目:混合交換子長と不変擬準同型 概要:群上の実数値準同型の定義式の等号を「一様に有界な誤差で等しい」と置き換えて定義される写像を擬準同型という. 擬準同型は力学系, 幾何群論, シンプレクティック幾何など様々な観点から研究されている対象である. 群Gと正規部分群Nが与えられたとき, N上の擬準同型でG共役作用に関して不変なもの(不変擬準同型)を考えることができる. この不変擬準同型はシンプレクティック幾何や交換子長への応用がいくつか知られている. 本講演では予備知識をあまり仮定せず, 古典的な交換子長と擬準同型の基本的な事項から始め, 不変擬準同型に関する最近の進展をいくつか紹介する. 本講演は川崎盛通氏(青山学院大学), 木村満晃氏(京都大学), 松下尚弘氏(琉球大学), 見村万佐人氏(東北大学)との共同研究に基づく.