第108回GMSセミナー 日時:2022年12月23日(金)15:30- 場所:サテライトキャンパス 多目的会議室(中) 講師:鈴木 政尋 氏 (名古屋工業大学大学院工学研究科) 題目:プラズマ境界層の安定性と不安定性について 概要:プラズマが接触する固定壁付近には境界層 (シース, sheath)が形成される.シースが形成されるための条件としてBohm条件が知られている.Riemann により,Bohm条件は,定常Vlasov―Poisson方程式が可解となるための必要条件であることが指摘されていた.ただし,厳密な証明は与えられていない.最近,講演者等により,定常Vlasov―Poisson方程式が可解となる必要十分条件が求められ,Bohm条件は必要条件ではあるが,十分条件ではないことが解明されている.本講演では,Vlasov―Poisson方程式の定常解の安定性及び不安定性を論じる.その際,初期 support の位置が安定性と不安定性を起因する重大な要因となる.本講演の内容は,慶應義塾大学の高山正宏氏,New York 大学のKatherine Zhiyuan Zhang 氏との共同研究に基づくものである.