野生動物の感染症・薬剤耐性菌

野生動物を保護するためにもその感染症に関する研究が必要です.これまでの研究成果によれば野生動物が感染源となる場合もありますが,むしろ家畜動物から野生動物に病原体が伝播している場合もみられます.感染症の生態を知るためにもよりいっそうの研究が必要です.


野生動物の病態からみた環境評価

希少動物であるヤンバルクイナ、タンチョウ、ライチョウを含む野生動物の糞便から大腸菌や腸球菌の分離と分離株の薬剤耐性状況を明らかにし、野生動物と彼らの棲息環境の変化について評価する研究を行っている。また、アフリカのザンビア共和国における土着牛および野生動物についても現地で材料採取を行い、その解析を行っている。

各種動物のウイルス性およびクラミジア性感染症について野外材料を用い疫学的研究を行ってきた.ネコのクラミジア感染症の分子および血清疫学,犬のウイルス性下痢症や呼吸器疾患に関する病原学的解析を行っている.

南部アフリカにおいて採取した各種野生動物の血液からのヘルペスウイルスの検出と解析も行っている.