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砂金の取り方
砂金は大きな岩の陰や、流れが緩やかな場所、水位の浅いところで見つけやすいといわれているようです。そこで実際に砂金を採集する方法で、私達が平成17年度に体験した方法を2つ紹介いたします。
1.「パンニング皿」を使う方法
砂金を採取する専用の道具、「パンニング皿」を使用して砂利から砂金を取り出す方法です。「パンニング皿」は皿の一部に階段状の段差が作られていて、そこに皿底の沈殿物を引っ掛けるようにして砂金を採取します。砂金と砂利を分別していくためには比重差を利用して採集していきます。
どんな物質にも比重差が存在しています。砂利に混ざっている砂金は、砂利の粒よりも比重が遙かに大きいものです。砂利を水の中で良く振るうと、比重が大きい砂金は砂利よりも先に皿の底に落ちていく事によって「パンニング皿」に沈殿し、砂金よりも比重が小さな砂や石は上層に移動していきます。「パンニング皿」を上下左右に振る事により水が排出されるのと同時に流れにのって軽いもの、上層の物質が流れていきます。採取した砂利が沢山ある時は一定方向に円を描くようにして左右に振り、余分な砂利を排出していきます。その後、砂利が少なくなってきたら「パンニング皿」に作ってある階段状の段差に砂利を引っ掛けるようにして選別していきます。この工程を根気よく繰り返していく事によって最後に砂金だけが残る事になっていきます。
2.「ねこ流し」を使う方法
「ねこ流し」とは砂金を効率よく採取するために、使用されていた道具の一つです。今回、木の枠にトタン板を打ちつけて蓆を引いて似たものを製作しました。その上にスコップで砂利を乗せていき、数人で砂利を川の流れに乗せるようにして流していきます。比重が大きな砂金が蓆の目の間に残り、蓆が乾いた後にビニールシート等を蓆の下に引き、蓆を布団を取り込む時のようにして叩く事によって砂金を回収します。「パンニング皿」を併用する事により、蓆の目に引っかからずに流れてしまったとしても蓆の下流部分に残された極細かい砂利を「パンニング皿」で選別する事により、得る事ができる可能性を上昇させる事ができます。
何故「ねこ」と呼ばれるのかは定かではありませんが、藁の蓆は「ねこだ」と呼ばれ、地方によっては「ねこ」と呼ばれる事があるために、それからきているのでは無いかと推定しています