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●瀋陽　富莱美花卉市場
（瀋陽市和平区南京南街7号）

2007年8月25日に訪問し，市場部経理の王君祥に案内を頂きました。

　富莱美花卉市場は瀋陽市の中心部の中山公園の西南にあり，2003年に設立された花き市場です。
　瀋陽市は東北地方（旧満州）の中核都市で切花集散地となっており，富莱美花卉市場のほか，東北地方最大の花き市場である東北花卉大世界（東陵区白塔鎮）のほか，才育花卉市場（和平区南一馬路），北市場花市（和平区北市一街），南湖花市（和平区望湖路），北方花城（?西区沈新?路），小津橋花市，万泉花市などの花き市場が集中する花き市場激戦区の様相を呈しています。
　富莱美花卉市場は3階建，床面積は10,000�uで，１階が切花，２階が観葉植物，３階が園芸用品の販売となっており，直接販売を行う仲卸店のほかに，早市と呼ばれる相対市場も併設しています。
　相対市場は，夏季（3月15日〜10月末日）午前4:00〜8:00，冬季（11月1日〜3月14日）午前4:00〜9:00に開設され，50店以上が出店します。
　相対セリ販売ブースは4,000元／�u／年で，瀋陽市および近隣の生産農家のほか，昆明などからも切花が出荷されます。取引は箱単位で行われます。年間平均取扱量は20t／日で，需要日には3倍程度が流通されます。

　相対市場としては東北地方最大で毎日開場しています。ここで取引された切花は東北各地へ転送されます。取り扱われる切花は，ユリ，バラ，カーネーション，キクの順で，昆明産が50％を占め，一部ランの切花などはタイから，またベトナムからのキクの輸入切花も取り扱われています。ユリの切花に関しては瀋陽周辺からのものが大半を占めています。

仲卸の直接販売の花店は36店舗が入居しており，出店経費は2,000元／�u／年です。

　バラの品質に関して意見を伺いました。

　昆明産のバラと遼寧産のバラを比較すると品質は昆明産が断然良い。遼寧産のバラは昆明産のバラの半額で取引されている。しかし，鮮度は遼寧産が良いので，今後，遼寧省周辺で高品質のバラ生産がされるのであれば優先的に取り扱いたい。
　バラの価格は規格（長さ）と品質（花径）によって５倍程度の価格差がある。また，バラは物日とそれ以外で大きな価格差が生じるために，不安定な切花といえる。例えば，旧暦7月7日（2007年は8月17日）は情人節（恋人の日）といい，２元／本で販売したが，昨日（8月25日）は１元／本に下がっている。

【そうですねぇ。七夕は彦星と織姫が出会う日ですからまさに情人節（恋人の日）ですよねッ】
全体として，盛花と切花では盛花の方が良く売れるとのことです。

　販売されているバラを見ましたが，花は白色の保護キャップでくるまれているのでシッカリしていましたが，やはり輸送中の傷みで葉がボロボロでした。お店の女性はすべての葉を無造作にむしって，花だけを使ってアレンジをしていました。
　「役者は歯が命」と同様に，『バラも葉が命』だと思います！！

色素を吸わせて着色した青バラは10元／本で販売されていました。

鬼節（旧暦7月15日）は黄，白，ピンクなどの花を飾る習慣があるとのことで，淡い色の盛り花が販売されていました。下右の写真の盛り花は30元です。

　富莱美花卉市場は極東ロシアへの輸出に大変興味を持っており，ロシアへのチャーター便を毎週の２便（月曜日と土曜日）確保しています。花だけではなく日用品も混載していますが，将来的にはロシアの花需要の拡大をねらって，専用便を飛ばしたいと意気込んでおられました。

花店の壁に貼ってあった「バラの花言葉」です。
バラの本数毎に意味を持たせて，バラの花束消費拡大を企画しています。
『日本でもこんな企画は出来ないもんでしょうか・・・。』

あまり良い日本語ではありませんが，和訳してみました。