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北京の緑化木生産を視察しました(2001年10月7−13日)

 北京は都市開発を積極的に行っており、市内の至る所で高層ビルの建設が盛んです。これらの高層ビルの建設にあたっては緑化帯の設置が義務づけられています。

  

 2008年北京オリンピックに向けて高速道路の整備も進んでおり、高速道路の両側には30mの緑地帯が設けられています。また、市内中心部の道路にも街路樹が豊富で、北京市街地区の緑被率は30%に達するといわれています。この考え方は緑豊かな農村地帯でも徹底されており、道路脇には防風林を兼ねて街路樹があります。

   
 

 このような背景から緑化木生産が盛んで、私の友人の李紅軍氏も緑化木生産会社を2001年2月に設立しました。会社は北京市北部の昌平県で、会社の名前は「北京知春鳥園林有限責任公司」です。
 圃場の面積は4.5haで、20年の借地権を保有し、借地料は13,000元/2年です。従業員は5人で、雇用労働費は男性が600元/月、女性が13元/日です。生産体系は、挿し木および接木繁殖を基本とし、2〜3年間栽培を行った後、緑化木として販売を行います。また、一部のものについては苗木を定植し、2〜3年をかけて樹形を整えた後、販売します。
 下の写真は、2001年5月に挿し木したマサキなどです。

   

 下の写真は接木を行ったアカシアとヤナギの苗で、1年で2m以上の生長していました。

  

 下の写真はツゲの仲間で、苗を購入後圃場に定植したものです。1年目の苗木は耐寒性が低いため、右の写真のように1.5m程度の溝を掘って冬期間地中に埋めるそうです。来年に再度定植して樹形を整えた後販売します。

 芝も10,000m生産しており、来年には5.5元(83円)/uで販売できるとのことでした。

 

 北京市林木良種繁育中心の緑化木生産を李紅軍氏の案内で視察しました。
 北京市林木良種繁育中心ではアカシアやスギ類の組織培養苗の生産を始め、40,000uの温室と156haの広大な面積の圃場で、年間2000万本の緑化木を生産しています

        

 紅豆杉(イチイ科のTaxus maireiで中国古来の漢方薬(紅豆杉茶)にもなる木本植物で、培養苗を順化し、鉢物として販売するそうです。

 

 広大な圃場では数多くの緑化木が整然と定植されており、こんなに多くの樹木が植えられる緑地帯があると考えると、改めて中国の広大さを実感したい次第です。

   

 環境保全型緑化木生産の方法として、苗木を定植した畝間にクローバーを混植してありました。窒素肥料の低減が図れると共に、土壌の物理性の改善にもつながると考えられます。この方式は日本でも参考にすることが出来るのではないでしょうか。