.. 軸調 ====================== 検鏡操作B ====================== 検鏡操作Aを修得したあとの日常の操作方法が記述されています。 対物レンズ基準電流呼び出し --------------------------------------------- 対物レンズ電流を装置固有の基準値に設定し、試料のZ位置を調整します。 1. Beam Valueスイッチを押し、ONにする。 仕切り弁が開きます。 仕切り弁が開かない場合（→6.5.6項） 2. MAGモードにて倍率を40,000倍にする。 3. STD FOCUSスイッチを押す。 4. 集束絞りを挿入し、センタリングを行う。 5. Z CONTスイッチを使用して、像フォーカスの粗調整を行う。 像が見やすいように、Brightnessと左右のSHIFTで電子線の大きさや位置を調整してください。 照射系軸合わせ --------------------------------------------- 電子線を試料に照射する照射系の軸合わせを行います。 1. Gun Alignment,CL Alignment(Bright Tilt),Anode Wobblerを使用します。 工場出荷状態のFunctionスイッチには、Gun Alignment(F4)とAnode Wobbler(F3)が設定されていますが、別な機能へ変更している場合は、[TEM Controller]-[Maintenance]-[Alignment]を選択し、[Alignment Panel for Maintenance]を表示させます。 .. figure:: Picture1.png :scale: 30 Alignment Panel for Maintenance画面 2. MAGモード40,000倍にする。 3. STOP SIZEつまみでスポットサイズを1にし、BRIGHTNESSつまみで電子線を集束する。 4. Gun Alignmentを選択する。 5. SHIFTつまみで電子線を蛍光板中心に合わせる。 6. Anode Wobblerを選択して、DEF/STIGつまみで電子線の収れんが蛍光板中心で対照的にし、Anode Wobbleを解除する。 7. スポットサイズを5にする。 8. BLIGHT TILTスイッチを押す。 9. SHIFTつまみで電子線を蛍光板中心に合わせる。 10. スポットサイズを変えても、電子線が蛍光板中心からずれなくなるように2〜8項の操作を繰り返す。 集束レンズの非点補正 --------------------------------------------- 集束レンズに非点収差があると電子線を集束した際、電子線の形状が長円形になり、十分な明るさが得られません。電子線の形状を円形にするために非点補正を行います。 1. 集束絞りを挿入する。 2. BLIGHTNESSつまみで電子線を最も小さくなるように集束する。 3. COND STIGスイッチを押す。 4. BLIGHTNESSつまみを前後にゆっくり回し、電子線が最も小さく集束される寸前と集束された直後の電子線の形状をDEF/STIGつまみで円形にする。 .. raw:: latex \clearpage 集束レンズ偏向コイルの調製 --------------------------------------------- BRIGHT TILTスイッチを押して、SHIFTつまみやDEF/STIGつまみを可変した時に、電子線が正確に水平移動や傾斜をするように調製します。通常は、納品、サービス員が調製していますのでこの操作を行う必要はありませんが、検鏡に支障が出た場合は調整を行なってください。 [TEM Controller]-[Maintenance]-[Alignment]を選択し、[Alignment Panel for Maintenance]を表示させる。 .. figure:: Picture2.png :scale: 30 Alignment Panel for Maintenance画面 傾斜調整 ------------------------------------------ 試料に入射する電子線を傾斜しても電子線が動かないように、集束レンズ第一偏向コイルと第二偏光コイルの電流比を調整します。 1. MAGモード40,000倍にしBRIGHTNESSつまみで電子線を集束する。 2. SHIFT X,Yつまみで電子線を蛍光板中心に移動する。 3. 「Wobbler」の[TiltX]をクリックする。 電子線が2つに分かれます。 像の可変量を変えたい場合は、[Freq/Amp]をクリックし、[EOS Property]画面で可変量を調整します。 4. 「Compensator」の[Tilt]をクリックして、ONにする。 5. DEF/STIG Xつまみで2つに分かれた電子線を1つに重ね合わせる。 6. 「Wobbler」の[TiltX]をクリックし、OFFにする。 7. SHIFT X,Yつまみで電子線を蛍光板中心に移動する。 8. 「Wobbler」の[TiltY]をクリックする。 電子線が2つに分かれます。 像の可変量を変えたい場合は、[Freq/Amp]をクリックし、[EOS Property]画面で可変量を調整します。 9. 「Compensator」の[Tilt]をクリックして、ONにする。 10. DEF/STIG Yつまみで2つに分かれた電子線を1つに重ね合わせる。 11. 「Compensator」の[Tilt] および「Wobbler」の[TiltY]をクリックし、OFFにする。 水平調整 ------------------------------------------ 試料上の電子線を移動しても電子線が傾斜しないように、集束レンズ第一偏向コイルと第二偏光コイルの電流比を調整します。 1. SA DIFFを押し、DIFFモードにする。 2. BRIGHTNESSつまみを時計方向一杯に回す。 3. DIFF FOCUSつまみでカウスティックスポットを得る。 4. Compensator[Shift]をクリックする。 5. 「Wobbler」の[ShiftX]をクリックし、ONにする。 カウスティックスポットが2つに分かれます。 像の可変量を変えたい場合は、[Freq/Amp]をクリックし、[EOS Property]画面で可変量を調整します。 6. DEF/STIG Xつまみで2つに分かれたカウスティックスポットを1つに重ね合わせる。 7. 「Wobbler」の[ShiftX]をクリックし、OFFにする。 8. 「Wobbler」の[ShiftY]をクリックして、ONにする。 カウスティックスポットが2つに分かれます。 像の可変量を変えたい場合は、[Freq/Amp]をクリックし、[EOS Property]画面で可変量を調整します。 9. DEF/STIG Yつまみで2つに分かれたカウスティックスポットを1つに重ね合わせる。 10. Compensatorの[Shift] および「Wobbler」の[ShiftY]をクリックし、OFFにする。 電流・電圧中心合わせ ------------------------------------------ 流中心合わせにはOBJ Wobblerを使用します。OBJ WobblerボタンはOperation画面またはAlignment画面にあります。 下図の○で囲んだ部分は、以後の操作に用います。 .. figure:: Picture3.png :scale: 25 Alignment Panel for Maintenance画面 .. raw:: latex \clearpage 電流中心合わせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1. MAG1を押してMAGモードにして、適当な倍率にする。 2. OBJ FOCUSで焦点を合わせる。 3. 電子線を蛍光板いっぱいに広げ、目印になる像を試料を移動させて、蛍光板中心に合わせる。 4. 「Wobbler」の「OBJ」をクリックし、ONにする。 像が伸縮します。 像の可変量を変えたい場合は、[Freq/Amp]をクリックし、「EOS Property」画面で可変量を調整します。 5. BRIGHT TILTスイッチを押す。あるいは「DEF Select」の[CLA]をクリックする。 6. DEF/STIG X,Yつまみで、像の伸縮の中心が蛍光板の中心になるように調整する。 7. 「Wobbler」の「OBJ」をクリックし、OFFにする。 電圧中心合わせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1. MAG1を押してMAGモードにして、適当な倍率にする。 2. OBJ FOCUSで焦点をあわせる。 3. 電子電を蛍光板いっぱいに広げ、目印になる像を試料に移動させて、蛍光板中心に合わせる。 4. 操作盤R1のHT WOBBスイッチもしくは「Wobbler」の[TH]をクリックし、ONにする。 像が伸縮します。 5. 操作盤L1のBRIGHT TILTスイッチを押す。あるいは「DEF Select」の[CAL]をクリックする。 6. DEF/STIG X,Yつまみで像の伸縮の中心が蛍光板の中心になるように調整する。 7. HT WOBBのスイッチもしくは「Wobbler」の[TH]をクリックし、OFFにする。