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留学経験者へのQ&A: 1. 石井晶さん(2024年度 地域文化学科3年生、留学先:グリフィス大学[オーストラリア])


Q:オーストラリアでは授業の予習復習が大変だと聞きますが、実際にはどのくらい時間をかけていましたか?

A:それぞれの授業で小課題や、予習をする必要のあるワークがあったため、一コマ当たり、平均で3時間、多いものでは10時間程度かけていました。特に予習として読書やオンライン講義を事前に視聴する必要のあるコミュニケーション学、言語学などでは、平日の放課後や、土日の空いている時間を使って最大限準備かつ復習ができるように、寮の自室や、大学の図書館を利用して勉強していました。

Q:カフェでボランティアやキャンパスツアーガイドをしたということですが、具体的にはどのようなことをしたのですか。

A:カフェでのボランティアの方は、現地で出会った知人からの紹介で、ショッピングモール内にあるカフェで店員として働いていました。オーストラリアでは、カフェスタッフとして働く際にコーヒーを作る「バリスタ」という資格が必要です。私はその資格を持っていなかったのですが、ボランティアでならば働けるカフェがあることを知り、コーヒーの作り方の基本を教えてもらい、またその他の様々な業務を経験させてもらうことができました。キャンパスツアーガイドの方は、グリフィス大学を訪れる主として高校生を対象に、一緒にキャンパスを回り案内をしていました。これは8月の1ヶ月間勤務していました。

Q:留学中、対応が難しいと感じたことはありましたか?

Aコミュニケーション方法の違いには苦戦しました。例えば日本にいる際には、「空気を読む」という文化的な慣習があるように、言葉の意図や文脈をメッセージから読み取ることによって情報を得ますが、英語圏では、自分の想いや考えを直接自分の言葉で具体的に表現しないと、相手に十分に伝わらない、ということが多々ありました。”英語脳”へ完全に移行するまで、慣れと時間が必要でした。

Q:石井さんにとって、留学とは?

A「未知を楽しみ、限界に挑み、自分自身を成長させるための絶好の機会」です! 初めての一人暮らし、初めての海外生活、初めての英語での講義、初めての留学生同士の共同生活など、留学中にたくさんの「初めて」を経験しました。自分の知らない世界に一人飛び込むことはとても勇気のいることであり、怖いことでもありますが、自分の殻を破るからこそ得られる成功や経験もたくさんあります。私は留学を通して自分自身とても成長したと思いますし、辛いこと苦しいこと、壁にぶつかることもありましたが、今こうやって振り返るとどの経験もとても楽しかったと感じています。もし今後留学を検討している人いらっしゃいましたら、ぜひ一歩踏み出してみてほしいと思います。

(2025年1月 インタビュー by 橋本永貢子[地域科学部教授・副学部長])

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留学経験者へのQ&A: 2. 今橋美結さん(2024年度 地域文化学科3年生、留学先:ユタ州立大学[アメリカ合衆国])


Q:日本とは授業の形態が異なっていて、一つの科目が週に2.3回あるわけですが、他にも、日本の授業と異なるところはありますか?

A:心理学や文化人類学など人数が多い授業では、教授主体で授業を進めていくような形で日本とあまり変わりませんでした。しかし、社会学やジェンダー論など少人数の授業では、学生が主体的に意見を出し合い、ディスカッションするというスタイルで行われていました。後者の授業は、少し難易度が高いと感じました。他には、本を読む課題が出されて、その内容を問う小テストが毎週授業内で実施されたり、逆に授業で扱った内容について更に課題が出たりという点は、日本の通常の授業とは異なる点です。次の授業までに本を読まなければならない授業の準備は、時間がかかり、大変でした。

Q:寮では、他の国の人と一緒だったということですが、どんな風に交流をしていましたか?

A:私は、日頃からお米を食べていたのですが、ルームメイトが興味を持ってくれたので、おにぎりや味噌汁を作って一緒に食べたり、和菓子を分けてあげたりしていました。反対に、彼女らからタコスやトッポッキ、ドイツ発祥のデザートなどを振る舞ってもらい、他文化の良さを教えてもらいました。食文化に限らず、お互いの文化を理解し合おうとする雰囲気があり、居心地も大変良かったです。

Q:アメリカと日本のラクロスチームでは、何か違いがありましたか?

A:日本でラクロスといえば、カレッジスポーツとしてのイメージがあり、実際に大学から始める初心者ばかりなのですが、アメリカではそうではありません。留学先のチームメイトは、全員大学に入学する前からラクロス部に所属した経験があり、私が疑問に思うことはなんでも答えてくれました。経験値の高い彼女たちとプレーできたので、日本のチームとは異なる刺激があり楽しく充実していました。

Q:留学中で、一番印象深いことは?

Aラクロス部の活動です。ラクロスを通して新しい出会いがあり、親しく交流する機会を得ることができ、そのことでまた自己成長が促されました。勉学と部活動の両立は大変でしたが、勉学だけでは得られない達成感もありました。国籍に関係なく、一つの目標に向かって力を合わせ、互いの長所を生かし最大限のチームプレーが発揮できるよう努力したことは、得点につながった喜びとともに忘れられない思い出になっています。ラクロスで出会った仲間とは、今でも連絡をとっていて、一年という短い留学期間の中でも深い人間関係を構築できたと感じています。

(2025年1月 インタビュー by 橋本永貢子[地域科学部教授・副学部長])

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留学経験者へのQ&A: 3. 大井一馬さん(2024年度 地域文化学科3年生、留学先:同済大学[中華人民共和国])


Q:試験代わりにビデオ作製をしたということですが、実際に、どんな内容のものを作製したのですか?

A:中国の社会についての授業で、「日本と中国の大学受験と高校生活」というタイトルのビデオを作製し、大学受験の構成や対策、それに関連した高校生活の違いを紹介しました。ビデオは受講生全員が企画から編集まで一人で一本作製しました。

Q:朝ご飯も中華料理ですか?日本では食べないような、変わったものは食べましたか?

A:私は、元々朝ごはんは食べないので機会は少なかったのですが、学内の食堂が一限前から開いていて、そこで中国風の肉まんやパンなどを食べることもありました。特徴的な食事については「咸蛋」というアヒルの塩漬け卵が好物で、非常に塩辛いですがご飯が進み、よくスーパーで買ってきて自分で炊いたご飯と一緒に食べていました。

Q:日常生活で、困ったこと、困惑したことはありませんでしたか?

A外国人で身分証がないという点では苦労しました。中国人はみんなが身分証、日本でいうマイナンバーカードのようなものを持ち歩いており、飛行機、電車、タクシーの乗車や普段の支払い、デリバリーやネット通販の登録など、生活に関わること全て身分証で行います。外国人は身分証の代わりにパスポートを使いますが、身分証しか受け付けない登録があり、レンタル自転車に乗れない、一部の店では支払いができないなど、何度も困ったことがあります。そういう点では、正直に言うと、外国人に不親切な国だと感じました。

Q:いろいろなところへ旅行に行かれていますが、その中で一番印象深いところは?

A新疆ウイグル自治区、カシュガル(喀什)です。新疆は中国最西端の自治区で、私の訪れた都市の中で最も異様な雰囲気に包まれていました。とりわけ印象的なのは「カシュガル市牛羊大バザール(喀什市牛羊大巴托)」の様子です。そこでは牛や羊、馬、ラクダなどの競りが行われており、現地民がアラビア語で激論を交わしている場面は、まるで中国と西アジアが融合しているような感覚を覚えました。また、動物と人間は触れ合える距離にあり、牛に突進されそうになったり、羊のお尻をもみもみしたりしました。競り市場の隣では新鮮な羊が捌かれた状態でつるされており、そこで食べた羊肉は安いのに絶品で、人生でもトップレベルに来るほどの美味しさでした。

(2025年1月 インタビュー by 橋本永貢子[地域科学部教授・副学部長])

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ファイル公開日:2025年1月25日 ファイル更新日:2025年2月1日
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