無細胞タンパク質合成系を当たり前のツールに

 大腸菌は増殖速度が速いために、分子生物学研究において重宝されてきました。また、その無細胞タンパク質合成系は遺伝暗号の解読などに利用されてきましたが、合成されるタンパク質が少ないために、タンパク質の生産手段としてこれまであまり利用されてはきませんでした。しかし大腸菌細胞抽出液を透析膜内に入れ透析外液にアミノ酸やエネルギー源を添加しておくことで、タンパク質の合成時間が飛躍的に増大し、タンパク質の生産手段として認知されるようになってきました。実際、メーカーから大腸菌無細胞タンパク質合成系の装置、試薬キットが発売されるようになってきています。

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