サーマル方式の薬液流量センサの開発

サーマル方式とは、自動車の吸気系などに用いられている熱線式流量計の方式であり
(詳しくは自動車工学の本に載ってます)流速による熱伝達の変化を利用したものです。
それを液体に用いられないかというのが本研究の内容です。

<目的>

これまでサーマル方式を用いた流量計において
気体には,実用されていたが,液体には用いられなかった訳として,
(1)微少流量の測定には加熱により液体が気化しやすく気泡が発生しやすい.
(2)液体中に溶けて存在するガスが,加熱により液体中から放出され,気泡が発生し,誤差の原因となる.
(3)アルコール等の,低沸点の液体には対応しない.
(4)熱によって,組成変化や化学反応を起こすものには対応できない.
以上が主な理由として挙げられる.
  そこで流体内の発熱部の発熱を抑えたままでの測定を考える.

<必要性について>

半導体の製造にて用いられる薬液流量センサでこれまで使われていたものについて,
・超音波式(流体中に振動を与え,振動の伝わり方で流量を知る)  は振動により気泡が発生し誤差が出る.
・可動式(流体中に置かれた羽根車の 回転数により流量を知る)  は摩擦により羽根車がすり減り誤差の原因になる.また不純物が  混じりやすい.
   利点として,質量流量(温度,圧力に左右されない)が求まる。  

センサ概略

<進行状況>今年からのテーマなので担当者も勉強中!!!

(1997/10/30現在)                                     


旧研究テーマのホームページに戻る

浅倉の小屋に戻る