
| 目次 | 1.エネルギー事情 | 2.大気汚染 | 3.乗り切る | 4.温暖化 | 5.原子力・核融合 | 6.新エネルギー | 7.車技術 | 8.COP3 | 9.私たち | 10.文献,WebSite |
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前に、炭酸ガスが温暖化の元凶だと説明しましたが、一体どうして温暖化が起こるのでしょう?この件に関しては、現在執筆中です。今のところ、簡単に説明を加えますが、わかりやすい解説に図はつきものなのに、図を作るのは本当に時間がかかるため、さぼっていて文章のみの説明です。読みづらいと思います。詳細は書店でこの種の本はいっぱい出ていますので是非探してみて下さい。あるいは、このページの第9章をご覧下さい。参考になる本があります。薦めたい本は、このページの最後に記しました。
まず、宇宙の温度は平均で零下 270度C ほどです(平均とは、専門的に本当は定義すべきことですがここでは曖昧に使っています)。絶対温度と言って、高校の物理化学では習ったと思いますが、これ以上下げることができない限界の温度が絶対零度で、セルシウスでは -273度です。平均はこれぐらい寒いのですがところどころに恒星という核融合エネルギーで暖かくなっている星があり、そこからのふく射により近辺の星も暖められています。地球も太陽に加熱されています。
ここで熱がどのように伝わるか、三つの形態を思い出して下さい。
太陽は中心温度は何億度という高い温度ですが、表面は放熱をしているため下がってきて 6000K だと中学あたりで習いましたね。子供心に 6000K という温度は一体どれだけ熱いのだろうと思わなかったですか?そう、想像を絶する温度です。大人になっても 6000K が具体的にわかる人は少ないでしょう。脇道にそれたおさらいをしてみましょう。0度C (273K) は水が凍る温度ですね。100度(373K)は水が沸騰する温度。200度C(473K) 付近は、天ぷらを揚げる、あるいは半田の融ける温度。400度C は鉛は溶け、亜鉛がそろそろ溶けようかという温度。700度C(約1000K) はたばこの火の温度、あるいはアルミニウムが溶ける温度。普通の窓ガラスもそろそろ溶けます。溶けはじめの溶岩の温度もこんなところです。このあたりだと、普通肉眼でだいだい色に光るのが見えてきます。我々がものを見るときはたいてい反射光を見ているのですが、700度C 程度になると自分で光るのです(もっと低い温度でも光っていますが肉眼の感度が低いため見えません、あるいは赤い色よりもっと赤い、つまり赤外領域では光っています遠赤外とかの領域で、ここでも人間は光を感じませんからわかりませんが、赤外線カメラでは見えることを知っていますね)。1500度C(1800K)ぐらいでは鉄が溶けます。2000Kでは白金や石英が溶けます。3000K になるとタングステンがそろそろ溶けようかという温度です。そして、6000K では太陽表面温度ですが、身近な例としてはアーク放電をしている温度がこのあたりです。アークを光源に使うことがありますが、電極のカーボンがこの温度で発光すると、太陽光と同じ光を出すことになります。
さて、太陽は緑付近の目に見える光を中心に強いエネルギーを送ってきていますが、地球は温度が太陽と較べて非常に低く、放射エネルギーの最大となる色は目に見えない赤外域になります。波長で言うと、上述緑色は 0.5ミクロン(500nm 付近)、地球放射熱が最大となるのは 10ミクロン付近です。このあたりの赤外線は、炭酸ガスや水蒸気が強い吸収をし、また放射をします。吸収するガス(固体や液体でも良く、一般には媒質と言います)に較べて温度が高いところから届く場合は吸収しようとするし、温度の低い物体に向かっては放射しようとするのです。地球とそれらのガスの温度が同じでは、外へ放出しようとするエネルギーはあまり変わりませんが、それらのガスの温度が地球より低いと放射するエネルギーは地球そのものより少なくなります。地球は放射したのに、それら炭酸ガスなどからの放射量が少ないとなると、炭酸ガスがその熱を閉じこめたことになります。結局、地球は宇宙とやりとりできなくなって温暖化ガスとやりとりすることになり、温暖化ガスの温度は宇宙より高いので、放射する量が温暖化ガスが無いときと較べ少なくなってしまう、つまり、熱が逃げない、ということなのです。これは、温暖化ガスの温度が地球表面温度より低いときに起こることです。もし、逆なら、地球は温暖化ガスが無いときより冷えることになります。実際にはそれらのガスを地球表面より高くするメカニズムが存在しません(本当は下に述べるように無いわけではありませんが)。
それでは、これら空気中に含まれる炭酸ガスや水蒸気などのいわゆる温暖化ガスと言われているガスの温度は地球より暖かいのか冷たいのか、どちらでしょう?山の上の方は冷えて寒いのを知っていますね。上空へ行けば行くほど低いと、小学校か中学校で習ったと思います。量的にも習っていて、100m 上がると 0.6度だとも。これはかなり高度が高いところまで正しいことです。大気の圧力が非常に低くなる上空では、太陽風などで温度が高くなっているところがありますが、こんなところでは温暖化ガスの圧力はほとんど無視できる状態ですから、貢献度は全くありません。上空へ行けば温度が下がるのは、圧力が低くなって空気が断熱的に膨張するのが主因です。単純に断熱膨張で下がるという計算では、上述 100mで 0.6度という値は出てきません。これは雲があって、それがエネルギーのやりとりをしている、温暖化ガスも然りということで断熱膨張からのずれが起こるのです。
これが難しいことですね。前書きにもかいたとおりで、地球はもともと自然に温度変化を繰り返しています。短い周期のものがあったり、長い周期のものがあったりで複雑です。現在も変化しているのです。その自然の変化に対し、人類の生活活動で吐き出した温暖化ガスが実際有ったとしてそれが現在の温度変化の原因と言えるのか?という疑問が多くの人から出されてきました。これに対する答えは、「自然現象とは較べようのない早い変化が最近記録されてきているし、そういうデータが蓄積されてきている」ということです。いやいや、毎年の炭酸ガスの濃度と地球温度との関係を見てみると、かならず温度が先に変化しているので、原因と結果を考えれば、温度が先に変わって炭酸ガス濃度がそれに伴って増えただけではないか、という見方もあります。これはしかし、温度が高いときは夏で植物の生育が激しく炭酸ガスもそれにつれて変化したと見るのであって、温暖化を語る変化の周期と較べるとあまりに短期間(一年単位)の例であり、不適切なデータの引用だと思われます。
「温暖化がおこると悪いことばかりではないでしょう?」という意見もありますね。たとえば、南の方は熱くなって疫病が発生しやすくなるなどが危惧されていますが、北の方が温暖となり住み易くなる、北海道、シベリア、カナダ北部からアラスカという広大な土地が使えるようになる、これは人類に福音ではないか、と。そういう面もあるでしょうが、そういう温暖になった土地が肥沃になり生産性が上がるようになるためには、たとえば地中のみみずからバクテリアまであらゆる生態系が移動して今の温暖な日本のようにならなくてはならない、それには、ついて行けないということです。つまり、人為的な温暖化に、生態系がついてゆけないと危惧されているのです。
そうとは言い切れないのですが、結局、良いことより悪いことの方が圧倒的に多そうだという状況で、それはしかし可能性なのだからと放置して進むわけには行かないのです。そのつけは子孫が払うことになります。私たちでは無いのです。子孫にそういうつけを残して良いというなら、敢えて温暖化を阻止するために、嫌な原子力を増やしたり、薄い薄い自然エネルギーを不自由ながら使い続けることはしなくて良いでしょう。でも、とにもかくにも、相当温暖化は人類ばかりか他の生態系に危険だということですね。
結局、だらだらと書きましたが、以下の本を参考にして下さい。
温暖化が起こる理由は ?
まず、熱の伝わり方を思い出そう
1. は、固体を考えるとわかりやすいのですが、分子が場所を変えずに一定位置に居ながら、振動(熱運動)しながら隣の分子へ隣の分子へと運動状態を伝えて行くものです。液体や気体でもほとんど流れが無いときは熱伝導で熱を伝えます。たとえば、服を着たときは繊維と繊維の間にはさまれた気体は動きがとりにくいので、ほぼ熱伝導として熱を伝えます。それに対して、 2. は自由に動ける分子が高温状態の物体などに接触して運動状態を高めてもらい、移動先まで行ってそこで低温の物体などに接触して低い運動状態にあるその物質の運動状態を高める、それとともにその分子の運動状態は低くなるというものです。3. のふく射は空間を伝わる光と同じ性質のものです。真空中をも伝わるわけです。恒星と惑星や衛星との間はこのふく射で熱が伝わります。また惑星や衛星もそれなりの温度で熱を放出しています。もし太陽があるとき無くなったら、熱の入りが無く出るだけになって冷めて行き、上述の平均温度あたりまで下がってしまいます。現状では、地球は太陽から来るふく射エネルギーを受け、2.7Kの極寒の宇宙に熱放出をしつつそれらがちょうど等しくなることのできる 265K(-8度C) 程度に保たれようとしています。でも実際はもっと高温ですね。それは、太陽と地面との間に水蒸気や炭酸ガス、メタンなどが地表温度と異なる温度で存在しており状況が変わるからです。つまり、地球は太陽から来る熱を受け取る方が、宇宙に熱を捨てるより多いのです。なぜでしょう?温度が高いときの熱放射をする光の波長帯と、地球の表面温度で熱放射をする光の波長帯が異なることが原因の一つです。
太陽の表面温度6,000Kの実感は?
ということで、6000K という太陽表面温度がどんなものか想像がつきましたか?この表面からやってくる光は、私たちは白色と言いますが、分光してしらべるとしたら緑色の成分が最も光が強く出ています。そして黄緑、黄、赤と移っていっても、青緑、青、菫と移っていっても光の強さは弱くなります。この最も光を強く出している色(波長)は、光っている物体の温度によって異なります(温度だけではなく、物体の性質によってももちろん違いますが、ここでは物体は真っ黒でどの色の光であっても精一杯がんばって光ろうという性質のものとします。「どうして真っ黒なものが光ることなんぞできるのだ」と疑問が湧きそうですが、上述のように、普段我々は反射光を見ていますから、真っ黒というのはすべての光の色を吸収してしまい反射をしない、という物体のことです。そういう性質の物体は温度が高くなると自分で光を放つときはすべての色に分け隔てなく発光するのです)。6000Kでは、緑色で最高にふく射エネルギー(光)を出すわけです。温度が下がると、こういう色の光を出すにはエネルギーをたくさん要求されるので、楽に発光できる赤い色の方が多く光るようになってきます。ですから、白熱電球の色はなんとなく黄色いとか橙っぽい色なのです。とても白色とは言えませんね(蛍光灯は全然熱くないのに白い光を出しているではないか、温度が関係するなど相手が素人だと思って、ウソを言うな、と憤慨しておられる方はありませんか。蛍光灯は先ほど述べたように、発光の色は温度に依存するのですが、それ以外にも影響因子があると述べたまさにそのことに関わっています。蛍光灯は電子が水銀に衝突して発光する別のメカニズムなので、色と温度の関係が成り立っていないのです)。
地球も熱を捨てているって?
上空の空気温度が低いことも温暖化の要因
温暖化ガスがもし、太陽からふりそそぐ緑を中心とした放射エネルギーを吸収してしまったら、地表が暖まらないので空気も冷たいままです。幸い、雲ができたとき以外は、そのような放射エネルギーをさえぎるものが空気中に無いので、暖かいわけです。入りやすく出にくい状況を温暖化ガスは作っているわけです。なお、火山が噴火したり、硫酸エアロゾルがただようと、状況は一変します。冷却効果が現れます。
以上、温暖化がなぜ起こるか理解していただけたと思います。
なんとなく温暖化の理由が分かった気がするが、実際、量的に説明できるの?
温暖化が起こったら、沈む面積もあるけれど、それ以上に
南極など寒冷地が有効に使えるようになるじゃない!!
どうして悪いことばかり考えるの?
生態系がついて行けたとしたらどういうことが起こるでしょう。もっと激しい問題が吹き出そうです。つまり、九州や本州は熱帯になるから、北海道へ移動したい、と望みますね。これは可能かも知れない。でも、北海道だけではとても収容しきれない。サハリンへ行かねばならない、それでも足らないという状況でしょう。一体受け入れてもらえるでしょうか?ロシアがそうとは言いませんが、世界的にそういう問題が発生します。ほとんどの人類は今温暖な土地に住んでいるわけですから、温暖化で今はほとんど人の居ない土地に移動しようとしても、そこはたとえ人が居なくてもどこかの国の土地。簡単に入植させてはもらえそうにありません。1000年昔の怨念が遺伝子に刻まれていまだに争いが絶えない状況を我々は TV 新聞で見聞きしています。わずか 50年で、温暖な土地に居た人を、温暖化したからという理由で平和裏に受け入れてもらえるとは保証の限りではありませんね。
可能性、可能性って、可能性だけで温暖化に対応しなくちゃいけないの ?
若井研の説明は信用ならない、良い本を紹介して欲しいね!!
是非最後の二冊は読んでみて下さい。以上は2000年初頭での若井の選書。これからも温暖化のデータや詳細な計算が進み、それらを取り入れたより信頼性の高い良い本が出てくるでしょう。
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