下図は当研究室で用いているラマン散乱測定装置です。ミクロ室、マクロ室を備えており極低温下(20 K)での測定にも対応してます。
・励起光源: Arイオンレーザー
・分光器:トリプルモノクロメーター(加分散、差分散切り替え可能) ホログラフィック回折格子1800本/mm有効波長範囲(450−850nm)
・検出器:CCD検出器を用いたマルチチャンネル測定によって短時間で測定できる。
・ミクロ試料室:室温では、直径約1μmの散乱体からの散乱光を測定できる。
・マクロ試料室:He冷凍器により温度領域20Kから室温までのラマン散乱スペクトルの測定が行える。
当研究室で使用しているラマン装置です。 |
当研究室では、様々な物質の極限状態(極低温、超高圧力)でのラマンスペクトルを測定しています。ラマンスペクトルは結晶や分子の状態に敏感であるため、スペクトルの変化により構造相転移を調べることができます。下図は当研究室で測定された分子性固体のラマンスペクトルの代表例です。圧力や温度条件の変化にともなう構造相転移がラマンスペクトルを大きく変化させることが分かります。
メタンハイドレート:室温 |
硫化水素(H2S):低温150 K |
アンモニア(NH3):低温50 K |
臭化水素(HBr):低温200 K |