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International Flower Auction Bangalore Ltd.
Hebbal, Bangarole, INDIA
(バンガロール花市場)

 2007年3月19日に米村浩次氏団長のインド・バンガロール・バラ産地視察に参加し,International Flower Auction Bangalore(バンガロール花市場)を訪問し,施設を見学しました。
 バンガロール花市場(International Flower Auction Bangalore)はインドで最初に開設された花き市場で,1995年にインド政府によって開設されました。その後,2005年に民営化され,現在古い倉庫を改装してセリが行われています。
 政府が49%を出資し,51%を民間が出資しています。建物は政府が提供しています。
2003年の取扱量は3,000万本で,年商8,000万ルピー(2億円)です。

 

セリの方式は「セリ下げ方式」で,買参人は25人とこじんまりとした花き市場でした。
花き市場の取扱品目のなかでバラが大半を占めているとのことです。

 

セリ場の後ろに並べられたバラを,セリ人が生産会社,品種名,出荷本数を読み上げて競売していきます。
表示される金額は徐々に下がっていきますが,買参人は希望の価格に達した時に,机の下にあるボタンを押して競売に参加します。

   

下の伝票にセリ人が1つずつ手書きで記載して,競売が完了します。
伝票は番頭さんに手渡されて,購入手続きが終了です。
バラ1本が1.5〜2.5ルピー(4〜6.5円)で取引されていました。

 

市場手数料として5%を生産者から徴収しているとのことです。

 現在の市場に隣接して新市場が建設中でした。総面積は5エーカー(約20,000u)で,総建設費は1億ルピー(2億6,000万円)で,このうちAPEDAが35%を出資し,州政府が残りの出資額と土地を提供します。花き市場の運営は,The International Flower Auction Bangalore Ltd. (IFAB-Ltd)が行います。
 2007年7月には開場との話ですが,インドのことですから年末あるいは来年になるのではないかと思います。

下の写真は,左から荷受け場,トラックから直接搬入できるピット,右写真が出荷場です。

  

 セリ場はまだ机が入っていませんが階段状に整備されており,64名の買参人が参加できるように電源やLANコンセントが床に準備されていました。当面,150人の買参人を登録予定です。
 オランダ方式の時計ゼリが行われるとのことですが,現在のセリ方式も「セリ下げ式」を採用していますので,新市場への移行はスムーズに行われるものと思います。

 

冷蔵庫は3.5?で維持され,25万本の収容能力を持っています。
荷捌き場も10〜12?に管理することが出来るように大きな空調設備が完備されていました。

  

1日100万本の取引を予定しています。開場するとインド最大の花き市場になるとのことです。

 

 同様な花き市場がムンバイ市(Mumbai),カルカッタ市(Kolkat),デリー市Noida(Noida, Delhi)に開設されるとのことです。

 バンガロール市周辺の地域は世界に誇る切花生産地域で,2002年の輸出額は4億3230万ルピー,2003年は4億5740万ルピー,2006年の切花輸出額は7億4,130万ルピー(19億3,000万円)にのぼるとのことで,年々8%の成長率を示しています。

 インドの国内切花需要は今後急速に増加すると予測されており,数年後には60億ルピー(156億円)に達する大消費マーケットになると予想されています。しかし,現状ではインド国内で流通している切花の2.5%が花き市場を経由しているにすぎないとのことで,大きなビジネスが産まれる可能性が予感されます。