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J.M. Levarht & Zn B.V.

Levarht(レーファート)社は1933年設立の野菜と果物の輸出会社で、世界各地に輸出を行っています。
オランダAalsmeerに8,500uのパッキングセンターがあり、2012年7月に訪問しました。
オランダには野菜輸出会社は15社ありますが、日本向けの厳しい輸出基準をクリアできているのはLevarht社だけとのことです。
日本向けの輸出は全体の12〜15%で、その60%をパプリカが占めています。
日本への輸出を行う場合には厳しい植物検疫が科せられます。日本の植物検疫は国際的にも極めて厳しい水準で、パッキングセンターの特別室で選別・検疫・パッキングが行われていました。
下左の写真の赤い扉が日本向け輸出専用特別室で、そこに入るには厳重な管理が行われています。
 
日本向けのパプリカの植物検疫が厳しいのは「地中海ミバエ」に対する対策です。地中海ミバエは、柑橘類、モモ、ビワ、リンゴ、ブドウ、パパイヤの他、ウリ類やナス類にも寄生し、国際的にも甚大な被害が発生している害虫です。
Levarht社では、1996年に日本向け輸出を開始しています。契約生産者に対して日本向けのパプリカの生産のために、地中海ミバエの防除に対する特別な栽培基準を徹底して審査を行うと共に、生産者ごとにサンプリングを行っています。
Levarht社のパプリカ契約生産会社は54社ありますが、日本向けの特別栽培基準を満たす輸出用パプリカの生産が認められているのは6社しかないとのことでした。生産会社はいずれもEurep-GAPを取得しています。
日本向けの生産検査は厳しく、生産会社としては生産コストの上昇を招くことになりますが、Levarht社の買い取り価格が高いことに加えて、「日本向けのパプリカを生産している」というプライドが満たされるため、パプリカ契約生産会社は厳しくても頑張っているとのことです。

  

日本向けのパプリカの選別は日本向け輸出専用特別室内で行われます。
特別室内にはオランダ側の植物検疫官が駐在しており、一箱ずつ検査が行われていました。
選別後に植物検疫が終わったパプリカは、その後の害虫の侵入を防ぐ目的で0.5mmメッシュの網で全体が覆われます。もし、パッキングセンターから航空機輸送までの途中に網が破れると日本国内への輸出は不可となり、破棄されます。

 

午前中に収穫されたパプリカは洗浄・選別を行って夕方に生産者がパッキングセンターまで出荷します。この時には、地中海ミバエの侵入を防ぐために、他の果実とは別方法で運ばれます。
翌日の午前中に植物検疫官による検査が行われます。植物検疫検査が終わると夕方までにパッケージを完了し、空港まで輸送して航空機に積み込みます。日本到着はその翌日の夕方です。日本での検査が行われるため、輸入商社の手元には3日後に渡ります。
従って、生産会社で収穫されたパプリカが日本に到着して店頭に並ぶまでに4日間を要するため、4日間の追熟を考慮して選果を行っているとのことでした。また、日本からの発注量が最低でも4日前に判らないと輸出処理が出来ないことになります。
厳しい日本の植物検疫に対応できる生産技術力と輸出処理技術に、農産物輸出国オランダの底力を見た気がします。
日本向けの選果基準は厳しく、下の写真のような色ムラがあると輸出できません。

 

生産季節の問題から、日本向けのパプリカをニュージーランドでも生産しています。
Levarht社は、2000年にSouthern Paprika Ltd.とジョイントベンチャー協定を結び、75000uの生産施設でパプリカを生産し、日本向けの検査に合格した果実を日本に輸出してます。

日本以外への輸出はオープンな場所で選別、梱包が行われています。
 
野菜や果物を全ヨーロッパ、アメリカへも輸出していることから、膨大な量が出荷を待っていました。