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ボタン3どのような研究を?

 地球科学研究室で行われている研究は地球表層に見られる様々な現象を,グローバルな視点から,ローカルなフィールドワークを通して考える.環太平洋造山帯,アルプスーヒマラヤ造山帯を研究地域とし,プレート収束境界の地質構造発達史,そこに特有な自然災害の問題を,地質学的なタイムスケールで解決していくものです.さらに国内外の各種研究集会に参加し,積極的に研究発表を行っております.

中部日本における大規模斜面崩壊に関する研究

 中部日本で過去100年間に発生した大規模斜面崩壊は「越美の3大崩れ」と呼ばれ,いずれも美濃帯堆積岩コンプレックス分布域で発生している.これらの崩壊地の地質特性を明らかにすることにより,将来の崩壊地を予測する.また崩壊堆積物などの年代測定を行うことにより,崩壊周期を明らかにし,崩壊地の安定性を検証する.さらに崩壊の前兆現象と考えられる線状凹地などの発達過程を検討し崩壊予測へと発展させていく.

環太平洋,アルプスーヒマラヤ造山帯の
構造発達史の解明

 造山運動・地震・火山活動などが活発な環太平洋造山帯とアルプス−ヒマラヤ造山帯をとりあげ,その構造発達史を解明する.
 前者(写真下)は地球上最大の海洋プレートである太平洋プレートが地球上最大の大陸プレートであるユーラシアプレートに沈み込んでいる場所であり,我々の生活の場でもある.この地域の発達史を編むとともにそこに特有な自然災害などの現象の本質を捉えていく.具体的には,日本,極東ロシア,カナダ太平洋岸などを調査している.

 後者(写真上)は,大陸と大陸が衝突し世界最大のヒマラヤ山脈をつくりあげている場である.アジアモンスーンを始め様々な地球環境問題にも関わっている.具体的にはパキスタン等で調査を行ってきた.

岩盤の割れ目の特徴と成因に関する研究

 土木構造物を支える岩盤には様々な不連続面(割れ目)が存在する.日本列島ほぼ全体を横切る活断層である中央構造線のようなものから,直径0.1 mmの石英結晶を切るマイクロクラックまで,あるいは,1億年前に形成された「古傷」から,現在も活発に活動を繰り返す活断層まで,様々な空間・時間スケールの割れ目が存在する.我々が野外で目にする岩盤中の割れ目はこれらの総和として一見複雑な様相を呈する.しかし,これらの割れ目を様々なスケールで正確に観察・記載することにより,その成因や活動様式を一つひとつ紐解いていくことが可能である.世界的に見ても有数の活断層密集帯である中部日本をフィールドとし,そこに分布する花崗岩やいわゆる濃飛流紋岩等の岩石中に発達する割れ目を記載・解析している.

その他にも・・・・

 

 フィールドワーク,特に海外における野外調査を主体とする研究を行ってきたこともあり,共同研究のカウンターパートも海外の教育・研究機関が多いことが挙げられます.

 具体的には中国(南京大学),カナダ(アルバータ大学,サスカチュワン大学),アメリカ(ペンシルバニア大学),オーストラリア(シドニー大学),ロシア(科学アカデミー極東地質研究所,太平洋海洋科学研究所),パキスタン(地質調査所)などがあります.科学アカデミー極東地質研究所,ペンシルバニア大学とは今後も共同研究を継続する予定であり,また,現在ジョンホプキンス大学(カナダ)とヒマラヤ地質研究所(インド)との共同研究を計画中とのことです.

 また国内に目を向ければ,国内のの研究者とも様々なレベルで共同研究を行っております.特に,名古屋大学・九州大学・京都大学防災研究所・核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターとの共同研究を数多く行っております.


研究成果に関しては,国内外の学会・シンポジウムで成果を発表するとともに,
学術雑誌等で公表してきました.
今後は研究室のホームページなどもおおいに活用していく予定です.

→ ご意見・ご質問のある方はメールを

 

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