紹介動画 ■ 製鉄排熱の利用 ■現在製鉄のプロセスにおいて水素が利用されています。 また、図1に示す転炉において高温のガスが未利用のまま排出されており、高温のメタン熱分解時には反応炉の熱損失が大きいため、水素生成におけるエネルギー効率の低下が課題となっています。 そこで本研究では転炉からの高温排ガスとの熱交換によりメタンを分解し、この方法での多目的最適化を行うことで安定的に大量のCO2フリー水素と高純度炭素を製造する技術の開発を目指しています。
■ 数値シミュレーションによる多目的最適化 ■多目的最適化は多目的関数のパレート最適解から自己組織化マップや固有直交分解などのデータマイニング手法を用いて設計に役立つ知見を抽出する方法です。実際に実現可能な解の集合を目的関数の最適な方向(今回はどちらも最大)に広げることで優れた解を見つけていき、最終的に劣解(それまでの解)にならなかった解がパレート解になります。そしてパレート解をつないだラインであるパレートフロントが多目的最適化のゴールとなります。
本研究ではこの多目的最適化を用いて目的関数である水素の流量とモル分率を最適化させ、効率よく大量のCO2フリー水素を製造する条件を探査します。多目的最適化を行うことで最適な条件を知ることができるため、実験回数を少なくすることができ、効率よく研究を進めることが可能となります。図3.4は本研究の最適化の一例であり、図3ではオレンジの点がパレート解であり、水素の流量とモル分率は負の相関を持ち、流量が少ないとモル分率は高くなることがわかります。図4からは設計変数のメタンの流量が目的関数との相関が強く、影響を与えていることが分かります。
Copyright (C) 宮坂・朝原研究室 all rights reserved 2023. 知能機械コースホームページ 人間情報システム工学専攻ホームページ 岐阜大学ホームページ |