管内から管外へと放出された衝撃波と火炎は動画のような挙動を示します。シャドウグラフからは、球状に伝播する衝撃波と、遅れて噴出する火炎が捉えられています。直接撮影からは燃焼による高温水蒸気の発光が捉えられています。
本研究により、管内で自着火した火炎が管外で火炎が吹き消えずに保炎されるメカニズムが明らかとなりました。
常速度ビデオカメラで撮影
管外を伝播する衝撃波(上)と水素噴流および火炎(下)
(シャドウグラフ:HPV-X、200,000fps 直接撮影:FASTCAM SA-Z、25,000fps)
高速度カメラを3台並べ、管内自着火による火炎が管外へと放出された後におけるジェット火炎の発達過程を撮影しました。以下の動画は、ジェット火炎が発達する様子をスローモーションで再生した様子です。
ジェット火炎の発達挙動
■ 高圧水素放出における火炎挙動のシミュレーション ■
数値シミュレーションによって、実験からは測定することが困難な温度や水素濃度などの分布を予測し、現象の理解を深めています。
3次元のシミュレーション(左)においては、緑色の領域が水素と空気の混合面、ピンク色の領域が火炎をそれぞれ示しています。2次元のシミュレーション(右)においては、上が温度分布(赤い領域が火炎)、下が水素質量分率分布(緑色領域が水素と空気の混合面)を示しています。