再び愉しみの9月

 昨年の9月のこのメモにも、社会現象を愉しむ9月のことを書いていました。いつも出ている学会行事が終わって、後学期の授業が始まるまでのこの9月というの は、季節としても比較的穏やかになっているので、大雨や台風があっても数日間我慢すれば、また愉しめる9月になります。
 この8月もそうでしたが、9月も平年よりも涼しい日が多く、全国的にも雨が多かったし、どうも野菜の出来がよくなかったようです。いつも週末に行くスーパー でも、 野菜が高騰していて野菜の購入を控えることが9月初旬から多くなりました。それではやはり食卓は寂しいので、初旬から下旬にかけて新鮮で安い野菜を売っている 「産地直売」サイト探しを週末することになりました。これまでに4箇所探しまして、岐阜市のおんさい広場、池田町の道の駅(バウムクーヘン、野菜、乾物も の)、大垣市のファーマーズマーケット、そして関市のとれったひろば、に行って見ました。やはり、産直の野菜は味が違うし日持ちが良い。いろいろ行って見て、 この近くの車で約30分圏内の、良い野菜を売っているところに出会うことができました。他にも数か所ありそうです。週末の産地直売所めぐりは愉しみの一つにな りました。
 それから以前より懸案だった、数年前まで授業でも使っていた「内視鏡訓練システム」の機材を、病院の方に移管することができました。研修医の方に自由に使っ ていただくことになっています。定年が近づくと色々身綺麗にして出立することを考えますが、まだまだ捨てるべきものがわんさとあって、気が重くなります。あと 一年でさっぱりしたいと思っています。分析センターも、新しい建物に移って以前よりだいぶ広くなり、装置も使いやすくなりました。センターに移管してもいいも のもあるかも。

 話変わって、昨年の9月にはテレビドラマで色々話題がありました(あまちゃんと半沢直樹)が、今回のNHK朝のテレビドラマ「花子とアン」は過去最高の視聴 率だとかで、いろんな話題を振りまいたようです。昨年のあまちゃん以来、朝のテレビ小説を見る人が増えて、習慣化したのでしょうか。赤毛のアンの小説は、小学 校の頃読んだ記憶は少しあるのですが、中身はほとんど覚えていなかったので、この機会にKindleで村岡花子訳のその小説を読んでみました。確かに文章には 味がありますし、自然観察や人物描写の文のディテールがとっても面白い。ストーリーでその本の概略を語るとさほど面白いと言えるものではないかもしれません が、その文章のディテールが人々を引きつけているのだな、と合点しました。その中で一つ発見したのは、その文章の中に「雪の女王」の言葉を見つけたことです。 綺麗な桜の咲き誇る様子を「雪の女王」と翻訳してあるのですが、今年流行ったディズニーの「アナと雪の女王」との類似点(アナとアン、二人の女性の心の通い合 いなど)に気が 付きました。こういう発見も小説を読む愉しみの一つかもしれません。
 
 そんな愉しみを味わっていて、そろそろ9月も終わり後学期の始まりかと思っていた矢先、9月27日午前11時50分ごろ、御嶽山が水蒸気爆発を起こしまし た。またもや、自然災害の恐ろしさを感じます。ほとんど前兆現象がなく、専門家も気象庁火山噴火予知連絡会も、予知は困難な噴火であったとしています。山も色 づき、登山するには一番いい季節になったのに、そんな人たちの多くを死傷させ、恐怖を与えた今回の噴火。30数年前にも今回のような水蒸気爆発があったのだか ら、その過去の噴火口の下あたりの水のたまる空洞の中の圧力をモニターする仕組みの設置など、予知する努力は出来なかったのか。火山性地震が異常に増えたらす ぐに危険レベルを2に引き上げ火口周辺への立ち入りを制限すべきではなかったか。(その場合でも1ヵ月ぐらい経っても噴火が起きなければ解除したらよい)ま た、地下からの振動の観測精度を もっと上げれば予知は可能だったのではないか、と専門外の人間としては思います。今後、安心して登山を愉しめるようにするためにも、火山噴火予知の精度を上げ るためにも、新しい測定システムの開発を急いで欲しいと思います。それから、いざという時のために、噴石除けの強固な避難壕を数か所用意しておくこと(九州の 火山にはありました)、とレベル2以上のところに入山するときは顔を覆える携帯酸素吸入器と予備酸素缶を用意しておくこと、等の通知をすること、は必要でしょ う。

NHKの御嶽山ライブカメラはこちらから

 フランスでは今日から冬時間。日本ではそういう区切りはないですが、一応衣替えという習慣は中等教育まではあります。でもまだ日中は30℃近くまでいくので 日に当たると暑いので、まだ今日は半袖。明日から後学期開始で1限目から授業で、続けて2限目も授業。
 

(2014.09.30)