台風一過

 先月からの約1ヶ月間、多かった気がするのは火曜日の雨と台風、それと会議。地震もあったか。日常的な生活が大きく乱されることを「災害」と謂うとすると、自然災害と人的災害。

 9月下旬から研究室の恒例のバーべQ会を予定していて、火曜日の午後を狙っていたのですが、それがことごく雨やら飛び込みの会議やらが続いて、いまだに実現せず。10月下旬の岐大祭の期間が最後のチャンスかな?でもこれなどは、まだ可愛い方。そういうのとは関係なく、学生さん達は部屋でBQのようなものを時々やっているようですから。

 台風や地震による被害は、予想はしていても万全の対策を採るのはほぼ無理。頭で理解(予想)しても、実際に山を補強工事するなどの実体を伴った対策はできない。大体が事後処理。1020日夜にやってきた台風23号では、岐阜県も大きな被害がありました。近くを流れる長良川も、岐阜市付近は過去最高の増水だったようです。インターネットに長良川の水位を約1時間ごとに示してくれているサイトがあって、長良橋付近や忠節橋付近の水位をみていたら、あれよあれよと言う間に、警戒水位を突破し、危険水位も突破してしまいました。左図は、その時のデータをコピーしてきて、グラフにまとめたものですが、最高水位は約21.5mでした。この所の計画水位は21.8mですから、あと30cmぐらいで堤防を乗り越える寸前でした。これを見ていて知ったのは、計画水位というのがあると言うこと。要するに堤防の高さを設計計画するときに、それ以上にはならないだろうと予想した水位ですね。たぶん、後何十年かして、地球温暖化が進み、巨大な台風が雨を持ってきたら、その計画水位を突破することもあるでしょう。そろそろ市としても、数十年計画で平成の大治水計画をたてて、堤防の増強工事などを計画する必要があるのかもしれませんな。

 それにしても、上の図でわかるように、水位がピークになってから減少する時間は短くて指数関数的に減っていきましたから、被害はほとんど出なかった。これは雨が夜の10時以降はほとんど降らなかったため。不幸中の幸いと言うべきか。

 台風一過。気候は、もう初冬の様相。果たして気持ちのいい秋はあるのでしょうか?

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 それから、法人化して、大学の教育改革を進めていますが、その中の教養改革などは一種の外圧による改革なので、改革災害(私にとって^^;)とよんでもいいような感じ。極端に言うと、ですが。。。教養教育の評価では、大部分の大学がB評価なのに、うちの大学では数少ないC評価の一つになってしまって、どうしようか、と。教養教育以外では、不思議と岐阜大学は評判が良く、医学部、教育学部、応用生物学部では「特色ある大学教育支援プログラム」に選ばれていたりするのですねぇ。教養教育の評価をCからBに上げるのは、ちょっと考え方を柔軟にして整合性のある、身の丈にあった教養カリキュラムを提案すれば、いいはずだと思うのですね。

評価をCからBへ上げる方法なんて基本的には簡単なんですから(大部分の大学にできることがうちでできないはずは無い!)、堅い原則論を振り回さずに、教官も学生も「楽しくやれる教養改革」が良いんですがねぇ。評価を上げる方法、これは学生と教官同士がもっと親密に、一方的にではなく、教育(学習)活動をやれるように考えればいい、と思っているのですが。もっと柔軟にね。これなくして高尚な理念を押し付けてもどうもならん。

 こんなことを書いていたら、今度は新潟に大きな地震が何度も起こっている様子。新幹線も脱線したって?これは大事件。あと少したつと、今度はアメリカ大統領選挙の結果が出る。こちらも大事件になるか?さてさて……。

2004.10.23