驚愕と悲哀と慄然の3月(前半)

 3・11、これは2001年の9・11と同様永遠に記憶される日となるでしょう。日本に起こった大災害の日として。
 東日本大震災2011年3月11日午 後2時46分、三陸沖に発生した大地震は、未曽有の大災害を起こしました。この時間、岐阜では実験室でHPLCの操作をしていた時に、ゆさゆさと大きな横 揺れが結構長く起こりました。実験室や研究室はなんとも無かったので震度3か4かな、と思いネットを見ると、気象庁の発表で震源は三陸沖、マグニチュードMは8.8ということでした。しかし、その後に起こった大津波の恐ろしさは、まさに驚愕!そのあと、マグニチュードの発表は変更され、M9.0ということになりました。世界的にも最大クラスということで、阪神淡路大震災の1000倍のエネルギーといわれています。その状況のデータは、ここにまとめられています。
  実は、その1週間前の5日、実家のある福島・伊達市に最近退院した老父の見舞いに行ったのですが、まさかその1週間後にこんな災害が起こり、ほとんどの交 通が遮断されてしまうようになるとは思いもよりませんでした。この地震で実家は震度6強の揺れに合ったのですが、特に問題はなく、皿が数枚落ちて壊れたぐ らいで、12日の土曜日の夜電話が繋がってその様子では年寄りたち全員元気でいるようで、ひと安心しました。でも電気も水道もその時はまだ来ていなかった のですが、16日にはほぼ復旧したようです。
 その後、テレビはつけっぱなしで絶えず入ってくる災害情報をフォローしていましたが、東日本の太平洋側全体での被害ということで、その範囲は驚くべき広さです。死者予想は1万3千人を超えるとか。寒さ厳しい被災地には、悲哀のうめきが広がるばかりです。正視に耐えません。
  被害を受けた東北大学では、卒業式はできず、4月の入学式も4月下旬になるだろう、とのことです。多くの大学で後期日程試験が中止されたようです。岐阜大 学では幸い12日に無事後期日程試験が行われ、1時間繰り下げだけで全学の試験が行われました。医学部の競争率98倍の入試は、名古屋の予備校を利用して 行われましたが、受けることが出来なかった受験生には検定料を返すという処置だけが行われますが、追加試験は行われないようです(10名ほどいたようで す)。残念としかいいようがありませんが、入試の歴史の中では、1969年の東大入試中止の例があるように(私も巻き込まれましたが)、受験生としてはそ のあとの色んなチャンスを活かすよう努力することしか、ありません。
 3月下旬の新潟での物理学会が中止になったという話も伝わってきます。東京の印刷関係の仕事では(学会誌の発行にも影響)、東京にある紙の倉庫がめちゃくちゃになり、出版発行がしばらくできない、という話も来ています。

  これらに増して、慄然とすることも起こっていて、福島第一原発の制御不能に近い事故(爆発・火災・放射能漏れ、)もあり、進行中でこれからどうなるかわか りませんが、かなりの心配事の多い新年度になりそうです。あと2週間後、どうなっているか、3月後半の雑記を書く予定ですが、今は原発が気がかりです。
(2011.03.17)