異常な6月

 エルニーニョ現象が起きるので今年の夏は冷夏になる、と以前言われていたように 思います。しかし、5月下旬から6月中旬ごろまでは

平年よりもかなり暑く、特に北日本、北海道では異常な暑 さの日が続いたようです。西日本では、6月中旬以降少しおさまって、比較的過ごしやすい日が多いように思います。先日、東京では激しい雹が降って 「洪水」状態になっている映像がニュースで出ていましたが、これもエルニーニョで太平洋高気圧の張り出しが弱く、偏西風が蛇行して、北からの寒い大気とちょう ど関東あたりでぶつかり合って雹が降ったり集中豪雨になったりして、北の方に南の暖かい大気が伸びて異常な暑さをもたらした、というような説明がされていま す。

 ただ、この岐阜のあたりではこの異常気象の影響は小さいようで、気温は30℃前 後で推移していて暑くても33℃ぐらいとあの「くそ暑い岐阜」というイメージからは遠く、穏やかに過ぎている感じです。お蔭で体調も悪くないし、長時間のパソ コン作業でもさほど疲れません。

 社会的な動きでは、サッカーW杯の決勝トーナメントが(日本は外れましたが)始 まって佳境に入ってきていますし、STAP騒動も2つの論文のリトラクトがほぼ決まり白紙に戻って少し収まりつつあり、またノバルティス事件では特捜部が動き 出して進展しそうな感じがあります。他にもたくさん気になる動きもあって、気が休まりません。また、大学関係では以前から話題になっていた学長権限の強化につ いて、「大学学長の権限強化を柱とした改正学校教育法と改正国立大学法人法が20日、参院本会議で可決、成立し、来年4月に施行される。」と報道されました。 これによって、教授会の役割が大きく変わるようです。

 2004年に国立大学が法人化されてから10年が過ぎました。学長権限の強化と 教授会の役割の変更は、10年前からの既定路線であったように思います。これらによって新しくて面白いことをする大学も出てくるかもしれませんが、今までの流 れを見ているとあまり期待は持てません。大体こうなると横並びになる傾向は強まるものです。面白いことのできる大学は非常に限られてくるでしょう。

 昔、大学の教員になるころは、自由になんでも研究できる!という期待感があっ て、ワクワク感があった記憶がありますが、今はどうでしょう。学生に大きな希望を語れてますか??

 希望を語れるところは、今は大学ではなくて、やはり「人が使う、ものを造る現 場」なのだ、という気がしてなりません。

(2014.07.01)