Blooms and Greens Private Ltd.
Doddabelavangal Village, Doddaballapur, Bangalore Rural District, INDIA
2007年3月18日に米村浩次氏団長のインド・バンガロール・バラ産地視察に参加し,Blooms and Greens Pvt. Ltd.を訪問し,DirectorのMr. Prasad V. H.氏の案内で施設を見学しました。
Blooms and Greens社はバラ切花生産のほかに生花店も経営しており,生産・販売会社です。バラ切花生産農場はバンガロール市(Bangarole)中心から北30kmのBangalore Rural地区にあり,標高は800mです。会社の設立は1995年で,13haの敷地を持ち,生産施設面積は5haです。従業員数は100名で,年間900万本の切りバラの生産を行っています。電力はすべて自家発電でまかなわれています。
生産している主な品種は,Magnum,Tropical Amazon,Saphir,Sweetnesse,First Red,Ravel,Yellow Unique,Grand Galaなどで,花色の構成は,赤35%,ピンク30%,黄15%,その他10%です。輸出先は,日本,オランダ,オーストラリアなどです。
生産施設はイスラエル型のパイプハウスで,温室1棟の面積は5,000uです。温室ごとに面積,栽培品種が明示されており,従業員の作業性の向上を目指していました。
温室内の通路はMeghna Floritech社とは異なり平板の敷石がされています。温室と温室外との段差もないため,バケット運搬車を直接温室内に乗り入れることができます。収穫した切花はすぐに水の入ったバケットに入れられ,バケット運搬車に乗せて選花場まで運搬することができます。選花場の入口はスロープになっており,バケット運搬車を使った作業性の向上に配慮されており,より鮮度を重視していました。
大型の冷蔵庫が設置されており,35万本の収容能力があります。
下の写真は2006年5月に定植した圃場です。
改植のための準備が行われていました。排水性を良くするために籾殻を混合します。
ノイバラを台木に用いた芽接ぎ苗が定植用に仮植されてありました。定植後は5〜10年程度栽培を行い,品種の更新をする予定とのことです。
苗はインド国内の苗生産会社から購入しています。パテント管理は苗生産会社が行っており,ロイヤリティー(許諾料)を支払ってバラの生産を行っていました。
選花は主に長さを基準に行われていました。選花場の一角にはヒンズー教の祭壇が設けられていました。恐らく従業員が毎日お祈りをしているのではないでしょうか。
選花された切花は20本束で梱包され,専用の輸送箱に入れられて輸出されます。輸出の輸送コストは平均すると3.5円/本程度になります。
切花の日保ち確認のための試験も行われていました。
空港までは専用の冷蔵車で運搬されます。
移動型農薬散布機です。